今年も魅力あふれる2歳の精鋭達が揃った。中でも前走のアイビーS勝ちが強かったマスカレードボールは期待度の高い1頭。
前走は8頭立ての少頭数を3番手の好位から追走し、直線は大外から伸びて先に抜け出した馬を捉えきって見事に快勝。道中は壁が作れずややかかり気味で、コーナーでも左にモタれてとまだまだ幼いところも見られたが、近年ではかなり速いレースレコードで時計面ではかなり優秀だ。
後半5Fが57.1、3Fが33.4という流れで、勝ち時計も約1ヶ月に同条件で行われた東京スポーツ杯2歳Sよりも1秒速い。この流れで外有利の中を内に潜り、ラストも加速ラップで33秒4の脚を使って勝ち切ったのは地力が高い証拠だろう。
懸念材料として挙げられるのは“中山”への舞台適性か。まだ荒削りなところがある中で、初の右回り・コーナー4つの克服はハードルが高いと見るファンも少なくないはず。これまでがワンターンの競馬で気性面にも課題ありとなれば、力を発揮できないままで終わってしまうパターンも十分に考えられよう。ここをどう予想するかで評価はわかれそうだ。
近2戦の走りからは広いコースが合いそうで、ダービー向きという印象も受けるが、ここの結果次第では皐月賞も楽しみになる。ローテーションを考えても賞金加算の2着は死守したいという気持ちもあるはずで、高い本気度を持って臨んでいることも予測できる。
前走アイビーSはドウデュースを筆頭に後のG1馬を輩出する出世レース。前走が時計・動きともに強い内容だっただけに、先々が楽しみな1頭だ。ここを快勝して大舞台へ弾みを付けられるかに注目していきたい。