2月28日、東京日曜日のメインレースは「中山記念」だ。昨年のダービー馬ドゥラメンテの復帰戦、そしてダービー4着のリアルスティールの主戦騎手である福永ジョッキーの復帰後のビッグレースということで注目度の高い一戦となっている。
福永騎手は昨年10月のスワンSで落馬して右肩と右鎖骨を骨折し、休養を余儀なくされていたが先週から復帰。先週はまだ消極的な騎乗という印象があったが、今週末は相棒のリアルスティールとの久しぶりの重賞戦で積極性のあるレースに期待したいところだ。
「万年2着」の福永とリアルスティール、ライバルのドゥラメンテは故障休養明けで1着が獲れる最大のチャンスか?
福永騎手はこれまで勝ちきれないレースが多く、「万年2着の騎手」としてすっかり競馬ファンの間で定着している。京都記念でタッチングスピーチで2着になった際には福永騎手自ら「オレらしい」という自虐的なコメントを残しており、自他ともに認める「勝ちきれない騎手」である。
ことリアルスティールに関しては通算成績【2-4-0-1】と2着の入着率が特に目立つ。今回ダービーで負かされた宿敵ドゥラメンテが再度相手となるが、ドゥラメンテも故障休養明けで十分に力を発揮できるかどうかは怪しいところ。最大のライバルが大人しい競馬をする可能性の高い今こそ1着を獲れる最大のチャンスと見るファンも少なくないのでは?
中山記念には他にもG1馬のイスラボニータや、昨年ラジオNIKKEI賞(G3)を勝ったアンビシャス、チャレンジC(G3)を勝ったフルーキーといった強い馬もいる。侮れないメンバーではあるが勝てないメンバーというわけでもない。皐月賞や菊花賞で連対してみせたリアルスティールとしては勝っておきたいところである。
ファンからすれば2着には入着する確率が高いので福永騎手が乗る人気馬というのは2着固定や軸にしやすく、馬券を組み立てる際には非常に有難い存在である。馬のオーナーとしても勝てはしなくとも毎回賞金は獲ってくるので、馬主孝行と言えば馬主孝行である。今回中山記念でも相変わらずの2着ぶりを発揮するのか?それとも昨年の共同通信杯以来約1年ぶりに勝ち星をあげ、快進撃を見せることができるのだろうか?いずれにせよ目が離せないレースにはなりそうである。