2歳女王決定戦である阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦「アルテミスステークス」が今週27日(土)に東京競馬場で開催されます。
今年で第7回目とまだ歴は浅いですが、昨年の勝ち馬ラッキーライラックは本番の阪神ジュベナイルフィリーズを制し、その後は桜花賞でも2着、オークスでも3着と牝馬クラシック路線で活躍。一昨年の勝ち馬リスグラシューも阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入線し、桜花賞では2着、秋華賞でも2着と勝ちきれないまでもクラシックを大いに盛り上げくれました。年末の女王決定戦然り、翌年の牝馬クラシック路線を占う上でも見逃せない一戦と言えるでしょう。
まだキャリアの少ない2歳馬ですが、そんな中でも高く評価したい牝馬を今回は3頭ピックアップさせていただきました。
グレイシア(牝2、栗田徹厩舎)
おそらくメンバー中で一番目立った勝ち方をしてきているのがこのグレイシア。新馬戦では2着馬に6馬身差という大差をつけて逃げ切り勝ちを果たし、続く2戦目のアスター賞では出遅れて後方待機から上がり最速33秒5の脚で差し切る競馬で快勝。全く異なる内容の勝ち方からはセンスの良さがうかがえます。いずれも余力のある勝ち方で、本気の走りはまだ見せていない印象。タフな東京マイルでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、期待感にあふれる1頭です。
ミディオーサ(牝2、堀宣行厩舎)
こちらは東京の芝マイルでデビューし、すでに同舞台を経験済み。新馬戦は良馬場発表も小雨が降っており時計の掛かる馬場に。後方待機から上がり最速33秒6の脚を披露してクビ差届かずの2着でした。行き脚つかなかった新馬戦と違い、未勝利戦では好スタートを決めるとそのまま好位から進め、直線で追われると反応もスムーズでそのまま差を広げて2馬身差の完勝。余力もまだあり、危なげないレースを披露してくれました。春の段階で582キロと馬格のある馬でもあるので、マイル路線では注目したい1頭です。
シェーングランツ(牝2、藤沢和雄厩舎)
新馬戦は札幌2歳ステークス3着のクラージュゲリエが勝ったレースで、シェーングランツは5着でした。スローの上がり競馬でしたが直線では伸び負け、高い前評判を裏切る結果となってしまいました。しかし、続く未勝利戦では4コーナーで一気に外目を進出すると楽々と前を交わし、ノーステッキで5馬身差を付ける完勝。時計のかかる馬場で見せた上がり最速36秒4の脚は、上がり2番目の38秒0より1秒6も速いものでした。半姉は桜花賞馬のソウルスターリングと血統的にも注目の1頭です。