今週13日(日)は阪神で第50回フィリーズレビューが開催。桜花賞の優先出走権をかけた若き牝馬たちによる一戦は毎年見ものだ。今年の出走メンバーの中で唯一の重賞ホルダーであるキャンディバローズは名手武豊を背に重賞2勝目を狙う。
武騎手は今週9日、船橋で開催されたダイオライト記念を昨年の覇者クリソライトで優勝し連覇を達成した。地方では圧勝だったが、中央では2月はM.デムーロ騎手とC.ルメール騎手に毎週のように重賞タイトルを奪われてき、今武騎手が乗る馬の中でもトップクラスのエアスピネルをもってしても3着がせいいっぱい。さらには中央G1完全制覇がかかっていた朝日フューチュリティSではデムーロのリオンディーズに差されてオイシイところをもっていかれる始末である。
勝てていないのは良い馬に乗れていないから?
「いい馬に乗れていないから」という言い訳が通用するほど騎手の世界は甘くない。やはり大きいところを勝っていかなければ強い馬もまわってこないし、与えられたチャンスを確実にモノにしているデムーロ騎手やルメール騎手に強い馬が集まっている以上、勝つ以外に方法はない。とは言え武騎手も他の若手騎手に比べれば十分過ぎるくらいに良い馬には乗れている。今週のフィリーズレビューのキャンディバローズも良い馬である。新馬や条件戦を勝ち上がってきたばかりの馬やOP戦を経験したての馬がほとんどの中で、唯一の重賞馬に乗れるのだ。願ってもないほどのチャンスである。
今週は交流重賞のダイオライト記念を制した武豊が、いよいよ中央でも復活を遂げてくれるか。めっきり露出度が減っているが、今年は六本木でスキャンダルなどではなく、ターフの上で目立っていただきたいものである。