今週末から12月に入り、関東の舞台は東京から中山へ。土曜メーンは国内の平地競走最長距離レース「ステイヤーズS」です。
不動の主役は何と言ってもレース史上初の4連覇の偉業に挑むアルバート。ステイヤーズSは昨年3連覇を達成し、同じ長距離重賞のダイヤモンドSでは上がり3F33秒4を叩き出し、長距離界でべテランの域に入っております。
昨年は一昨年の勝ち時計より4秒以上も縮め、上がりもこれまでのステイヤーズSで最速の34秒9を叩き出し、2着馬のフェイムゲームに2馬身半差を付ける快勝と、毎年内容が良くなっております。
ローテーションは昨年同様アルゼンチン共和国杯から挑みます。ただ、昨年は4着から、一昨年は2着からここに挑みましたが、今年は田辺騎手の騎乗で10着と大きく崩れております。スタートで出遅れて後方2番手からの競馬はいつも通りといった感じですが、スロペースの中でも無理に動かしていくことはせず、ただ回ってきただけという内容でした。
7歳という年齢に58.5キロのトップハンデ、大目標はステイヤーズSということを考えればダメージなしで本番に挑めるのは良いことですが、善戦してから挑んでいる例年と比べて今年は負けすぎているという点は少々気がかりです。
とは言え、アルバートが絶対的な強さを見せるのは3400m以上。スタミナ勝負なら現役でも5本の指に入るでしょう。前半は忙しくない競馬から入り、後半長く脚を使う競馬でねじ伏せるのがこの馬のスタイル。メンバー構成を見る限り今年は例年以上に小粒な感も受ける故、今年も断然人気で迎えることになりそうです。
今年のステイヤーズSでアルバートの手綱を握るのはモレイラ騎手。過去3回の同レースで手綱を握ってきたムーア騎手ならより信頼度は高かったですが、モレイラ騎手とは2走前の京都大賞典でコンビを組み3着に入着しておりますし、4歳の夏にも500万下に乗って勝っております。そもそも4歳夏に乗った時に「長い距離に向く」と助言し、長距離路線を勧めたのもモレイラ騎手。早くからアルバートの長距離適性を見抜いていた騎手なら信頼して良いでしょう。
前走から鞍上強化、斤量は58.5キロから57キロと条件は間違いなく好転。消耗の少なかった前走が吉と出るか。史上初の4連覇達成となるかに注目です。