15日(土)は中山競馬場で「ターコイズS」が開催。2015年に新設された牝馬限定のマイル重賞だ。
今年は昨年の勝ち馬ミスパンテールに2着馬のフロンテアクイーン、条件戦2連勝中のフローレスマジック、マイル重賞のフェアリーSと関屋記念を制したプリモシーンなど、マイル路線で活躍する牝馬たちが揃った。
今年で第4回目と比較的新しい重賞だが、ハンデ戦の牝馬限定と荒れそうなイメージの通り、第1回開催となった2015年は三連単で295万円を超える大波乱となり、オープン時代の2011年にも121万馬券が飛び出すなど、波乱の多いレースとなっている。
上記であげた有力馬の取捨も重要だが、上位人気が割れそうな今年も「穴馬」は狙いたいところである。今回は筆者がお勧めしたい3頭の穴馬を紹介したい。
カイザーバル(牝5、中竹和也厩舎)
3歳時にはローズSで3着、秋華賞でも3着に健闘しており重賞級の力はある。以降はマイル路線を進んでいたがなかなかオープン入りできず、今年の秋に1800mへと距離を伸ばしてきた。しかし、1800mの初戦と2戦目は7,8着に敗れ結果はでず、10月には1400mへと再び路線変更を試みる。1400mへ移ってからは2戦2勝で無事オープン入りを果たし、絶好調。このまま1400m路線を進み、阪神カップあたりへ進むのかなと思っていたが、再びマイルの重賞へと舞い戻ってきた。ペースが緩むとかかってしまうなど気性難の一面があり、1400mへの距離短縮は非常に嵌った感があった。再びマイルとなる点や、初の中山コースなど懸念はあるが、近2戦で見せたパフォーマンスがここでも発揮できれば、好勝負する可能性は高い1頭だ。
ディメンシオン(牝4、藤原英昭厩舎)
今回が重賞初挑戦となるディメンシオン。夏は中京のマイルと新潟の1800mを制し、秋緒戦は京都1800mのトルマリンSを制し、現在3連勝中の上がり馬である。近2戦は1800mで好走しているが、マイルも3戦3勝と問題なし。夏から使われているが馬体重は10キロ増えており、調子を落としていない点は好材料。この馬はパドックでは興奮気味でレースでも掛かりグセを見せる馬だったが、近走ではそれも和らいできた印象。成長が感じられ、重賞戦でぜひとも見てみたかった1頭だ。初の中山コースで初の輸送と不安はあるが、今年は確実に強くなっているので、注目しておきたい1頭だ。
ミエノサクシード(牝5、高橋亮厩舎)
1800mを中心に使われてきた馬だが、昨年秋からマイルを主戦場にしてきたミエノサクシード。しかし、今年は2000mのG3マーメイドSでは3着に健闘するも、マイルG2の阪神牝馬Sで6着、マイルG3の中京記念で7着と、マイル戦では結果を残せていない。とは言え、阪神マイルで行われた前走のポートアイランドS(OP)ではスタートで遅れながらもしっかりポジションを取りに行き、うまく流れにのってこの馬らしい末脚の破壊力で久々の勝利を手に入れた。こちらも上記2頭同様に中山コースは初めてだが、末脚の活かしどころが難しいだけで、しっかり出せればここでも好勝負は期待できる1頭だ。
抜けた馬はおらず、どんな馬が絡んできてもおかしくない一戦なだけに、穴馬の激走には注意したい。