2018年も残すところあと僅か、中央競馬の開催で言えば残り3週となりました。今年を振り返るとするならやはり一番印象的なのは三冠牝馬アーモンドアイの登場となるでしょう。春先から三冠を意識する声は少なからず聞こえてきましたが、桜花賞を終えた段階でかなり現実味を帯びて見えてきていました。そして同じく今年を象徴するのは鞍上ルメール騎手の快進撃。すでに中央200勝を達成し、全盛期の武豊騎手を凌がんとする活躍です。
ルメール騎手に限らず今年は外国人騎手による活躍が目立った年でしたが、騎手に焦点をあてると福永騎手のダービー制覇、そして和田騎手がテイエムオペラオー以来久々の中央G1勝利という悲願達成の年でもあったと思います。
悲願達成と聞いて何を日本競馬と結びつける方が最も多いか正確なところはわかりませんが、凱旋門賞と答える方は多いのではないかと思っており、密かに期待はしていたのですが残念ながら成就はなりませんでした。
日本を代表する騎手、武豊騎手もまた悲願というと少しことなるかもしれませんが、中央4000勝という大記録を樹立しました。同年代の横山典弘騎手が2700勝、蛯名正義騎手が2500勝ほどといった中でこの数字は、平成の競馬を牽引してきた代表者として流石といった数字。
そんな武豊騎手がこの時期になると必ず注目されるのが朝日杯フューチュリティステークスの騎乗馬について。一挙手一投足の注目される人物ですが、昨年大阪杯とホープフルステークスがG1昇格する以前は朝日杯FSを残してJRAにあるすべての平地G1を勝利しており、完全制覇まであと一つということで注目されていました。
大阪杯は昇格したその年にキタサンブラックで早速勝利ということで現在は朝日杯FSとホープフルSと2歳G1を2つ残していますが、悲願ということであれば朝日杯FSのほうに重点が置かれるのではないでしょうか。
今年の朝日杯FSはまさしく今年を象徴するようにルメール騎手が騎乗するグランアレグリアが1番人気とみられていますが、牝馬による優勝は1980年のテンモンを最後に40年近く破られていない高い壁がそびえ立っており、いくらルメール騎手が充実しているとは言え簡単ではない道と言えるでしょう。
一方で武豊騎手の騎乗するファンタジストも見過ごすことのできない逸材であり、これまで小倉2歳Sと京王杯2歳Sを含む3戦3勝と文句なしの戦績でここへと挑みます。京王杯2歳Sでは評判馬アウィルアウェイとの叩き合いを制しての勝利ということで期待度は非常に高いものがあります。
これまで1200m~1400mで走ってきているため距離延長がどうなるかが不安要素となりますが、父ロードカナロア、母父ディープインパクトと血統背景からは充分対応可能と予想できます。
外国人ジョッキーが席巻する中、日本人騎手による悲願成就の年でもあると言えた2018年。平成の締めくくりに競馬の象徴と言える男が魅せてくれるか、ここを勝ってもまだホープフルSが残されていますが、まずは一歩前進できるか楽しみにしたいです。