22日(土)は暮れの中山開催を彩る名物障害レース「中山大障害」が開催。4100mという長距離で行われる同レースは、完走に4分半以上かかる障害レースの中でも難度の高いレースとしても知られております。
昨年連覇を達成したオジュウチョウサンは今年は有馬記念へ出走するということで、今年の中山大障害は王者が不在。2015年の覇者で、昨年、一昨年の2着馬であるアップトゥデイトが今年は人気の中心となりそうです。この2年はオジュウチョウサンに苦杯をなめさせられ続けているので、宿敵不在の今年はアップトゥデイトにとっては負けられない一戦となります。
今年は主戦騎手の林騎手が6月に引退し、2走前から白浜騎手と新コンビを結成。小倉サマージャンプで2着、前走の阪神ジャンプSで1着と、相性の方も問題はなさそうです。逃げか番手から行く競馬も安定しており、前走の阪神ジャンプSでも単勝オッズ1.1倍の圧倒的支持に応えて逃げ切りVを達成。今回も人気を集めることになりそうですが、この馬を中心とした馬券で間違いはなさそうに思えます。
問題は相手ですが、今年は京都ジャンプS・2着のミヤジタイガや、中山グランドジャンプ・3着のニホンピロバロンなどが有力候補か。
ミヤジタイガは昨年の中山大障害は10着と大きく敗退。前目で粘ってはおりましたが、最後の直線では力尽きて他馬に一気に交わされてしまいました。オジュウチョウサンとアップトゥデイトとはやはりレベルの差を感じますが、メンバーの中では実力上位。前走のイルミネーションジャンプSでは途中からハナを切る競馬に切り替える高田騎手の好騎乗もあり、見事に優勝。主戦騎手の小坂騎手は10月の落馬負傷で復帰が間に合わず、近2戦は代打の高田騎手がしっかりと仕事をしてくれました。今回は西谷騎手へと乗り替わりとなりますが、大舞台での乗り替わりはプラス材料にし難いところがあるので、入念に検証する必要がありそうです。
ニホンピロバロンは前走の中山グランドジャンプで3着。勝ち馬のオジュウチョウサンとは大差、2着馬のアップトゥデイトとも9馬身差と離されましたが、4着馬のルペールノエルには4馬身差をつけており、この馬も強い競馬をしております。2016年の阪神ジャンプSではアップトゥデイトに、同年の4歳障害OPではオジュウチョウサンに勝った経験もある実力者です。屈腱炎で長期休養しておりましたが、今年の春に約1年4ヶ月ぶりに復帰。復帰戦のペガサスジャンプSでは他馬より重い62kgを背負いながらも2着に健闘し、健在をアピールしました。こちらも鞍上が前走から乗り替わりで、白浜騎手から石神騎手へと乗り替わりとなります。足元の不安に乗り替わりと不安材料はありますが、近2戦で能力は落ちていないことを証明しており、侮れない1頭です。
2年連続で1番・2番人気馬が連対しており、堅実な傾向が見られる中山大障害。王者オジュウチョウサンが不在の今年も堅実な傾向は続くのか。楽しみに予想したいと思います。