京都で行われる名物ハンデ重賞「日経新春杯」が13日、京都競馬場で行われる。春の古馬中長距離戦線を占う重要なレースでもあり、芝2400mという長距離に加えてハンデ戦と予想を難しくさせる条件が揃っているレースでもある。
今年出走予定のメンバーには、菊花賞・12着のアフリカンゴールドや、同14着のメイショウテッコンなど前走の無念を晴らしたい馬たちに加え、逆に人気薄ながら5着に善戦したグローリーヴェイズといった菊花賞組が参戦。
このように、長距離を走った馬たちの参戦が多い同競走だが、今回注目したいのは菊花賞組ではなく、アルゼンチン共和国杯で2着に健闘したムイトオブリガードだ。
近4戦は東京の2400m以上を走っており、東京の長距離に条件を絞っていたが、今年は久々の京都コースから始動となる。京都の芝コースは新馬戦の1800mの2着と、ちょうど1年前の500万下で2200mを走って4着に入着した2戦のみ。京都の2400mは1コーナーまでの距離が約600mと長く、コーナーに入るまでにはペースが落ち着き、スローの上がり勝負となる傾向が強い。まさにスローの瞬発力勝負となった前走で負けているので、今回も同じような展開となると厳しくなる可能性もある。
ただ、それでも前走は32秒5の鬼脚を披露してあわやの2着と大健闘をしている。適性についてはまだ判断しかねる部分があるが、現在4戦連続で連対しており、中長距離ならまず崩れない安定感は魅力だ。前走のパフォーマンスで重賞でも上位の力があることは証明済み。昨年春に重賞初挑戦して惨敗した内容と比較しても、着々と力を付けてきていることは確かである。
前走手綱を握った四位騎手は、デビュー2戦目のダート戦で同馬の初勝利を飾った騎手であり、コンビ成績も「1-2-0-2」と悪くない。コンビ継続となるかは未定だが、前走のように出たなりで外を回すだけの競馬でもしっかりと善戦してくれる馬なので、しっかりと良いポジションを確保できるような騎乗ができればより高いパフォーマンスを引き出せるのではないだろうか。更なる飛躍を感じさせるパフォーマンスに期待したい。