G1高松宮記念に向けてのステップレースのひとつでもある「シルクロードS」。昨年は2018年の秋春スプリントG1制覇を果たしたファインニードルが同競走を制し、その他にもストレイトガールやロードカナロア、ファイングレインなどのG1馬を数多く輩出しております。今年も将来G1戦線での活躍が期待される猛者が揃いました。以下に4頭の有力馬を紹介します。
ラブカンプー(牝4、森田直行厩舎)
牝馬クラシック戦線とは縁のない短距離路線を行く牝馬のラブカンプー。昨年夏はアイビスサマーダッシュで2着、北九州記念で3着と夏競馬を盛り上げ、秋はG2のセントウルSで2着、G1のスプリンターズSでも2着と大舞台でも大活躍。基本は逃げか番手の競馬で、逃げ・先行が有利になりがちな直線の短い京都1200mは相性も良さそうです。京都コースは「1-2-0-0」と成績も良く好舞台。昨年は春夏秋とかなり使われていた印象でしたが、今回は3ヶ月以上も休めており、リフレッシュした状態で挑めるのも好材料。善戦止まりの競馬が続いておりますが、悲願の重賞初勝利を果たせるかに注目です。
ダノンスマッシュ(牡4、安田隆行厩舎)
前走の京阪杯を制して重賞初制覇を果たしたダノンスマッシュ。京都コースは2戦2勝でめっぽう得意で、逃げの手はありませんが、こちらもラブカンプー同様番手から差す競馬を得意としており、その脚質からも大きくは崩れはなさそうなタイプ。昨年春は重賞を3戦して7着、5着、7着といまいちでしたが、夏はこれまでのマイル路線から短距離路線へと路線変更し、キーンランドCで2着、秋は京阪杯優勝と調子を上げてきました。父ロードカナロアの血が開花したのか、シルクロードSも制するようなら高松宮記念でも楽しみな一頭となりそうです。
アンヴァル(牝4、藤岡健一厩舎)
こちらも同じくロードカナロア産駒のアンヴァル。昨年は桜花賞で17着、夏は北九州記念で10着、セントウルSでも10着、2走前の京阪杯では4着とパッとしない競馬が続きました。未勝利戦ではラブカンプーを負かしており、昨年5月に行われた新設重賞の葵Sでは2着のラブカンプーと5着のアサクサゲンキと0秒2差の6着。その後、ラブカンプーやアサクサゲンキが古馬混合重賞でも好走していることから、この馬も通用していいはず。デビュー年は3連勝するなど好調を見せておりましたが、昨年は不振。しかし、秋のオパールSを制してからは、京阪杯4着、淀短距離Sで2着と復活してきた印象です。4戦連続での京都1200mとなりますが、ここはベストの舞台。完全復活となるかに注目です。
ナインテイルズ(牡8、中村均厩舎)
去年の夏は、7歳にして初の重賞挑戦となるアイビスサマーダッシュに出走し、3着に健闘したナインテイルズ。続く北九州記念では15着と大きく崩れましたが、秋は京阪杯で2着に善戦し、前走の淀短距離Sではアンヴァルをアタマ差交わして優勝。京阪杯4着、淀短距離S・1着と近2戦は京都の1200mで連続好走しており、こちらもアンヴァル同様に京都の1200mにレースを絞ってきました。8歳馬でも今は充実期を迎えているというくらいに好調で、このままシルクロードSでも好走してくれそうな勢いがあります。中1週と間隔は短いですが、充実期を迎えている今なら、と期待したくなる一頭です。