7/26に中京で開催された第63回中京記念を制したのは単勝6番人気のスマートオリオン(M.デムーロ騎手)だった。中京は開催最終日で当日は35度の猛暑に覆われた。
レースは各馬が好スタートを決め、序盤は1番人気のカレンブラックヒルをハナをいき、オリービンがそれに続く。しかしすぐにカオスモスとスマートオリオンの赤帽同士の2頭が抜けて先頭をいくカレンブラックヒルのすぐ後ろへ付ける。その後さらにメイケイペガスターが大外から一気に追い出し先頭へ躍り出る。序盤の600m(34.7秒)でめまぐるしく先行勢の順位が変わる激しい先行争いとなった。
3コーナーカーブで一旦落ち着き、馬群は内と外に距離がある幅広の状態で4コーナーへ突入。序盤は中団10番手あたりを追走していたエールブリーズが中から上がってきて直線をわずかに先頭で迎える。スマートオリオン、カオスモス、カレンブラックヒルも好位でまだ粘り、ここから2.3mの坂を一気に駆け上る。
各馬横一線とまではいかないが馬群はかなりまとまって直線を駆ける。スマートオリオンがジリジリと伸びてわずかに先頭に立ち、坂をそのまま駆け抜けゴールした。ゴールギリギリのところで後方で脚を溜めていたアルマディヴァンが真ん中から抜けてクビ差で2着に入着し、さらにクビ差の3着にはこちらも中団で脚を溜めていたダローネガが外から伸びて入ってきた。
スマートオリオンは昨年'14年のフジオーシャンS(G3)を優勝してから約1年4ヶ月ぶりに重賞を勝利し、重賞2勝目をあげた。M.デムーロ騎手とのコンビも約1年7ヶ月ぶりだったが折り合いは良く、距離延長が不安視されていたがこれもクリアし騎手も馬もこの暑い中よく粘った。先行集団のほとんどが沈んでいく中唯一残ったこのコンビは着差以上に評価できる。
スマートオリオンは次走は8/16に新潟で開催される関屋記念(G3・新潟芝1600m)を目標に体調を整える。暑さに負けない熱戦を繰り広げたこの馬から今後も目が離せない。