春のクラシック戦線の行方を占う前哨戦の1つ、「共同通信杯」が10日に東京競馬場で開催されます。これまで多くのクラシック馬を輩出してきており、出世レース的な位置付けとしても注目されている共同通信杯。今年は昨年のJRA最優秀2歳牡馬アドマイヤマーズをはじめ、京都2歳S覇者で武豊騎手との新コンビで臨むクラージュゲリエ、新馬・ひいらぎ賞と連勝中のダノンキングリーなど、今年のクラシック戦線を賑わせてくれそうな馬たちが揃いました。
中でもとくに人気を集めそうなのは4戦4勝とこれまで負けなしのアドマイヤマーズです。始動戦を共同通信杯に設定し、そこからクラシック第一弾の皐月賞に臨む予定となっております。
ここまで4戦全てがマイル戦で、今回が初の1800mとなります。2000mの皐月賞へ向けて徐々に距離を延ばしていくといったローテーションとなりますが、マイルが得意なダイワメジャー産駒なだけに、初の距離延長となる今回は真価が問われる一戦となりそうです。
とは言えここでは力は上位。先行力、抜かせない勝負根性、二枚腰の粘りでこれまで勝ち続けてきたアドマイヤマーズ。好位から早めに抜け出す競馬を得意としており、左回りも中京で経験済み。デビュー戦から同馬の手綱を握るM.デムーロ騎手とのコンビで望める点も心強い材料です。
今年は登録時点で8頭と頭数が少なく少頭数でのレースとなりそうですが、今回は逃げ馬もおらず、比較的スムーズに前へ付けていけそうです。ハナを切っていく可能性もあると考えて予想していきたいと思います。ただ、新馬戦はスローの上がり勝負で勝ちはしたものの、叩き合いをハナ差で制すギリギリの内容。逃げるならある程度ラップは刻んでいきたいところでしょう。とは言え、クラシックを意識するなら逃げさせるのはどうかというところもあり、陣営もそう簡単に逃げる指示は出さない気もします。
今後の路線や距離適性の兼ね合いなどが色々と難しい馬ではありますが、いずれにせよ楽に先行できそうなのは好材料。先行馬が好走しているレースですし、前目の馬を狙うのがベター。スピード持続力と頑強な先行力を持つアドマイヤマーズは、人気でも逆らえません。展開面においても重要な存在だけに、注目したい一頭です。