JRAが行う今年一発目のG1「フェブラリーS」が17日、東京競馬場のダート1600mで行われる。今年は女性初のG1騎乗ということで藤田菜七子騎手が騎乗するコパノキッキングが人気を集めそうだが、優勝候補の最右翼は前走の東海Sを勝利し、現在6連勝中と絶好調のインティで間違いないだろう。スピードがある馬で、これまで先手を取って押し切るか、番手から突き抜ける競馬スタイルが武器だ。天才・武豊騎手の好騎乗も手助けし、これまで順調に勝ち抜いてきた。

多頭数で同型多数

前走の東海SはレコードVの快勝だったが、逃げ馬が少なく、頭数も13頭と少なめだったので、無理することなく先手を奪うことができたことは大きい。今回はフルゲートで、相手にはJBCクラシックで逃げて3着に粘ったサンライズソアや、前走のすばるSを逃げ切って快勝したサクセスエナジーなど強い同型が揃っている。多頭数で、同型が多いという点は今回大きな不安材料となりそうだ。

初のマイル、初の東京

インティは1800mを中心に使われてきた馬で、マイルは今回が初となる。さらに東京コースも今回が初だ。スタミナが要るコースなので1800mを使っていたという点はまだプラス材料になるにしても、芝スタートで例年前半の時計が速くなりやすいレースでもあるので、いつもと勝手が違うのは明らか。今回は後続からのマークもいつも以上に厳しくなるだろうし、激しい流れになりやすい東京マイルでも本来の先行策が取れるのかどうかも不安が残るところだ。

とは言えだ、前走の東海Sはレースレコードで、しかも鞭を一回打っただけで後続を寄せ付けないという圧巻パフォーマンスを見せつけ、ダート界の新星誕生を高らかに宣言した。レース後のダメージも少なそうだし、まだまだ伸びしろは残しており、魅力たっぷりの素質馬である。今回も潜在能力でアッサリという可能性ももちろん十分ある。

鞍上の武豊騎手も前走後は「一戦ずつ馬が良くなっています。期待が膨らみますね」と前向きだ。課題は様々だが、G1・逃げ馬・武豊と来ればどうしても買いたくなってしまう。不安要素も踏まえて、総合的な判断をしていく必要がありそうだ。