今年の3歳牡馬のクラシック路線は、かなりのハイレベルと言われています。それに伴って3歳のNHKマイル路線組もレベルが上がっているようでニュージーランドトロフィーの出走メンバーを見ても、例年以上の好メンバーが揃っています。
その中で一番注目したいのが隠れた大物と思われるハレルヤボーイです。この馬は、未勝利戦を勝利して以降オープン戦と重賞にチャレンジしクラシック路線も見据えた期待をされていたのですが、間に500万を快勝して臨んだ前走でスプリングステークスで8着と破れ、クラシック路線から一旦撤退した状況となりましたが、未勝利・500万とマイル戦を2勝し現在の適性はマイルであることは言うまでもないでしょう。
そしてその中でも未勝利戦の勝ちっぷりは素晴らしいものがありました。今回のニュージーランドトロフィーと同じ条件である中山の1600mで1分34秒4の好タイムで勝利したのですが、2着との着差が5馬身という以上に素晴らしいのがその末脚でした。
上りの3ハロンが34秒3というタイムなのですが、そのレースで2番目に速い上り3ハロンは35秒4だったので実に1.1秒も速い上りをマークしているのです。大物の素質の一端を見せてくれたのです。確かに未勝利戦ではありますが、これだけ上がり時計に差があるということ自体、ハレルヤボーイが1枚も2枚も上の素質、性能がある証明でもあります。その未勝利戦も当時3番人気だったハレルヤボーイよりも上位人気の1、2番人気だった馬がその後未勝利戦は勝っていることからも、その未勝利戦が単にレベルが低かったと言う訳ではないのです。
ハレルヤボーイ自体その後500万は勝っているものの、オープンと重賞で4戦しそれぞれ5着、5着、12着、8着ということで、今回GⅡのニュージーランドで通用するの?と思われるかもしれませんが、そのレースで勝った馬を見るとブレイブスマッシュ、スマートオーディン、リオンディーズ、マウントロブソンなのです。ブレイブスマッシュはNHKマイルの上位人気、それ以外は皐月賞で人気になりそうな馬達です。闘ってきた相手が違うのです。
ということで好メンバーの揃ったニュージーランドトロフィーですが、隠れた大物ハレルヤボーイがこれまでの経験とマイル適性を活かして本領発揮するでしょう。