【フェブラリーS予想2019】4つのデータが導く勝ち馬とは?

今年一発目のG1「フェブラリーS」がいよいよ行われる。競馬界のアイドル藤田菜七子騎手のG1初参戦ということもあり、レース前から例年以上の盛り上がりを見せている。

コパノキッキングと藤田騎手については前記事でも記したが、スタミナを要する東京マイルではやはり距離が一番の不安材料となる。前走の根岸Sで手綱を握ったマーフィー騎手が距離延長についてはっきりと「ノー」と答えていることからも、やはり買いにくい馬ではある。花のある鞍上効果で人気が集まる今回は手を出さない方が賢明かもしれないというのが現時点の見解だ。

さて、現在注目しているのは話題を集めるコパノキッキングとは対照的な、人気の盲点となっている一頭、サンライズソアだ。

最近は過去データも積極的に予想に取り入れることにしている筆者だが、サンライズソアは非常に多くの傾向に当てはまる一頭でもある。当サイトが公開しているフェブラリーSの過去10年のデータ導き出した傾向や、筆者が独自で調べた傾向に当てはまる要素をいくつか挙げてみたいと思う。

「先行馬」

ダートは基本的に先行馬が有利とされているが、フェブラリーSにももちろん当てはまる。過去10年の先行馬の成績は「5-3-2-28」。最多の5勝を挙げており、勝率・連対率・複勝率といずれも全ての脚質においてトップである。サンライズソアは昨年、名古屋大賞典と平安Sを逃げ切り、シリウスS、チャンピオンズCでも前目で3着に善戦し、JBCクラシックでも逃げて3着に粘っている。今回はインティやサクセスエナジーといった同型がいるが、好位抜け出しの競馬もできるサンライズソアなら脚質的にマッチしている。

「前走1800m」

加えて、前走のチャンピオンズCから1ハロン短縮される点も好材料。東京マイルは距離以上にタフなコースでスタミナが必要だ。コパノキッキングやサクセスエナジーといった1400mからくる馬よりは、1800m以上を主戦場としてきた同馬の方が距離は遥かに楽に感じることだろう。データで比較してみても、前走が1400mだった馬の成績が「3-2-1-58」なのに対し、前走が1800mだった馬は「6-4-3-29」と成績にも大きく差が出ている。実際サンライズソアは、同じ東京マイルで行われた2017年の武蔵野Sで好位抜け出しで2着に入着しており、好走実積もある。同じ条件のユニコーンSでも3着の実積があることからも、ここは得意の舞台と言っていいだろう。

「5歳馬」

5歳馬の過去10年の成績は「4-3-4-19」。4歳馬も同じ4勝を挙げているが、3着内の回数が多く出走頭数が少ないことから、勝率・連対率・複勝率の全てにおいて5歳馬が上となっている。2013年はグレープブランデーが唯一の5歳馬だったが見事に勝利しており、以降毎年5歳馬が馬券に絡んでいる。今年は6連勝中の有力馬インティを含み5歳馬が5頭と多いが、昨年5月から3着内を外していないサンライズソアも充実期に入っている5歳馬として注目すべきであろう。

「田辺裕信」

今回サンライズソアは田辺裕信騎手に乗り替わりとなる。昨年1年間は全て外国人ジョッキーが手綱を握っており、好成績を収めてきた。初コンビで久々の日本人ジョッキーということで乗り替わりを不安材料と見るファンも少なくないだろう。同レースにおける田辺騎手と言えば2014年に最低人気のコパノリッキーを優勝に導き穴馬を持ってきた騎手という印象が強く、当然だが単勝回収率というデータだけで見れば断トツである。しかし、過去10年の東京ダート1600mの成績においても、田辺騎手の単勝回収率はプラスだ。ここは人馬ともに得意の舞台と見て良いだろう。

以上、4つの傾向が当てはまるという点をサンライズソアの魅力として挙げさせていただいたが、実は今回の優勝候補の最右翼であるインティとJBCレディスクラシックを制したアンジュデジールも騎手以外の部分は全て当てはまっている。ただ、インティは東京コースは初という点、アンジュデジールも1戦のみの経験であるということに加え、個人的に高く評価しているサンライズソアが好走データに多く当てはまるということで、自身の予想にデータの要素をプラスして総合的にサンライズソアを高く評価したいと思う。