4月16日(土)、阪神のメインレースは「第21回アンタレスS」です。コースは阪神競馬場、ダート1800mで行われるG3レース。5月のかしわ記念(船橋、ダート1600m)や6月の帝王賞(大井、ダート2000m)といった、地方競馬で行われるビッグレースへ向けた前哨戦という一面を持っています。2013年の優勝馬ホッコータルマエがその後かしわ記念と帝王賞を優勝していることからも、今後のダート重賞路線を占ううえで、ファンにとっても注目すべき一戦だと言えるでしょう。
ロートル馬、ローマンレジェンドの復活を願って
登録馬にはアウォーディー、アスカノロマン、ロワジャルダン、クリソライトといった重賞馬が並び、今後も重賞での活躍が期待できそうな4、5歳勢が注目を集めそうです。しかしそんな中でも筆者が気になったのは8歳のロートル馬、ローマンレジェンドの存在です。主戦騎手は岩田康誠騎手で、ローマンレジェンドが走った全28戦のうち23戦は岩田康誠騎手が手綱を握っており、通算勝利数10勝のうち9勝は岩田騎手が勝ったものであり、ローマンレジェンドの宿命的コンビと言えるでしょう。
しかし前走のフェブラリーS(G1)では内田博幸騎手へと乗り替わりとなり、長きに渡ってコンビを組んでいた岩田騎手からの乗り替わりに驚いた方も多いのではないでしょうか。結果は9着に敗れ、距離の不安があったマイルが舞台でメンバーの格もこれでは流石に歯がたたないか…という印象でした。いよいよ「引退」という文字がチラつく年齢と成績になってきましたが、この馬にとってベストの舞台、ベストのコンビで走ってからでないとまだ引退はまだしてほしくないなぁというのが正直な気持ちです。
マイルから距離を延長した1800mのアンタレスSは合っているし、昨年も出走しているレースで馴染みのレースです。昨年は6着に敗れていますが、3角で前を走っていたサミットストーンがバランスを崩して下がってきたため、これを交わすために大きく手綱を引っ張るという不利がありました。直線で上がってきましたが3角での大きな不利が影響して伸びれなかった、という内容でした。
今年のアンタレスSで岩田騎手とコンビを復活させ、昨年の雪辱を果たしてほしいところです。4歳時の輝きを取り戻せとは言いませんが、この馬と岩田騎手がゴールを先頭で駆け抜ける姿をもう一度見たい。その瞬間を一緒に喜び分かち合うために、今週はローマンレジェンドの単勝馬券を握りしめてレースを観戦したいと思います。