23日土曜の中山メインは天皇賞春の前哨戦となる「日経賞」。春の古馬中長距離路線を占う上で重要な一戦だが、今年は一体どんな有力馬が揃ったのか。今回は上位人気が予想される3頭の有力馬をピックアップしてみたので考察してみたい。
エタリオウ(牡4、友道康夫厩舎)
昨年、菊花賞で勝ち馬フィエールマンとハナ差の2着に善戦したエタリオウは日経賞から始動。2走前の神戸新聞杯でも後方から上がり最速の脚で追い込んで2着。ダービーでも4着、その前哨戦の青葉賞でも2着と善戦止まりが続いている。重賞タイトルのない1勝馬だが、今年のメンバーの中で上位となるには十分すぎる戦績だ。前走の菊花賞は近年稀に見るスローペースから瞬発力勝負の展開となり、同馬向きの展開となったことも好走に結びついた。近走はスローの中、後方で進めて後半に特化した競馬ができているいることも好走の要因となっている点も確か。小回りの中山コースは初となるが、展開向けば十分勝ち負けになる。相手のレベルが落ちる今回は、悲願の重賞初勝利を果たす大きなチャンスだろう。
クリンチャー(牡5、宮本博厩舎)
昨年は京都記念を制し、天皇賞春は3着に善戦。その後は凱旋門賞へ向かうため初の海外遠征に挑戦するなど国内外のG1戦線で戦ってきたクリンチャー。凱旋門賞遠征帰りで臨んだ前走の有馬記念では15着と大きく崩れた。今回は約3ヶ月の休み明けとなるが、前走は遠征帰りとは言え負けすぎており、今回も状態が整っているかどうかが重要なポイントとなりそうだ。鞍上は昨年の天皇賞春・3着以来、2度目のコンビとなる三浦皇成騎手の予定。スタートが遅く、折り合い面も難しい馬に、久々の三浦騎手がどう乗るかに注目だ。能力上位だが、近走はまともな競馬をしていないので状態面はとくに注視したい。
ルックトゥワイス(牡6、藤原英昭厩舎)
今年は日経新春杯から始動し、2着に健闘したルックトゥワイス。前走はペースも流れて後方で無理のない競馬ができ、展開面で恵まれた部分も大きい。エンジンのかかりが遅い馬なので、瞬発力勝負となった3走前のアルゼンチン共和国杯では2番人気に推される中で8着に敗れている。馬場や展開に左右されやすい1頭だが、瞬発力よりも持久力重視の馬場や展開になれば一気に馬券圏内の確率が高くなる1頭。中山2500mというコースは昨年末のグレイトフルSを3馬身差で勝っているように得意な舞台となる。時計のかかる馬場ならステイゴールド産駒の同馬にとってはさらに好条件となりそうだ。
他にも、神戸新聞杯・3着のメイショウテッコンや、昨年の青葉賞馬のゴーフォザサミットなど、中長距離路線の有力どころが揃った今年の日経賞。春の長距離G1への切符を手にするのは果たしてどの馬か?日経賞は3月23日(土)、中山競馬場の11Rで実施。発走は15時45分の予定。