中山ダート1800mで施行される唯一の重賞「マーチS」が24日、中山競馬場で行われる。ダートの猛者が火花を散らすハンデキャップ重賞で、2017年は46万、2012年は232万馬券が飛び出すなど波乱の多い一戦でもある。
今年も抜けた馬の存在はなく混戦模様のレースとなりそうで、荒れる可能性は十分といったところ。今回はそんな中でも上位人気となりそうな3頭の馬をピックアップしてみた。
テーオーエナジー(牡4、宮徹厩舎)
昨年末の師走Sを勝利し、始動戦となったポルックスSでも2番手から早めに抜け出し4馬身差をつける快勝を挙げたテーオーエナジー。前走の佐賀記念では逃げて粘るも最終コーナーで2頭に交わされ、直線では2頭に大幅に離される3着に終わってしまった。佐賀では負けたがその前は中山のダート1800mを2連勝しており、ここは得意な舞台。先行力があり、4走前のJBCクラシックは結果は7着に敗れたが、ハイペースで先行馬には厳しい展開を直線半ばまで粘りを見せている。今年はルヴァンスレーヴやオメガパフュームなど4歳世代が強く、同馬も注目必須。
ハイランドピーク(牡5、土田稔厩舎)
昨年のマーチSは1番人気に推されるも9着と大敗。逃げ切りで2連勝からの参戦で、先行・逃げ切りが期待されていたが、まさかのスタートで躓いて後方からの競馬となり、序盤から万事休すという状況での惨敗だった。逃げて自分でペースを作っていき、息を入れて再加速というかたちがベストな同馬にとって、スタートのミスは致命傷。その後は2連対したあとエルムSを好位抜け出しで快勝して立て直したが、今年の始動戦の総武Sでは序盤はまさかの後方からの競馬となり、5着に敗れてしまった。プラス12キロと状態も不安視されていた中での敗退なので、今回も情態の良さやペースを作れるかどうかを見極めて取捨を判断したい。
センチュリオン(牡7、田村康仁厩舎)
昨年のマーチSの勝ち馬センチュリオン。JBCクラシック・11着、チャンピオンズC・12着、名古屋グランプリ・4着と近走は凡走も多いが、今回は得意な舞台で巻き返しを狙う。というのも、この馬は全8勝の全てを中山ダート1800mで挙げており、ここは絶好の舞台。昨年は縦長の隊列で、前でやり合う2頭から少し離れた先団というベストなポジションを確保して最後は抜け出して快勝した。昨年はハンデ57kgで勝っており、今年はプラス0.5kgの57.5kg。主戦の大野騎手は高松宮記念でナックビーナスへ騎乗のため、センチュリオンには過去に2度のコンビ組んでいる内田騎手へと乗り替わりとなる点もポイントだ。前目の堅実タイプという印象があるが、近走は不振気味なので慎重に検討したい。