6歳のケイティブレイブは今回は初の海外遠征。2000mのダートG1「ドバイワールドカップ」に出走予定だ。
未知数な部分は大きいがこれまで条件問わず様々な舞台で力を発揮してきたのは心強い材料と言えるし、休み明けも苦にしないタイプということで走れる条件は広い。主戦の福永騎手は大阪杯でワグネリアンの騎乗があり、今回は日本でも活躍を見せた"マジックマン"ことJ.モレイラ騎手を鞍上に予定しており、初コンビに期待がかかる。
国内のダート路線では大いに活躍しているケイティブレイブだが、勝っているのはG1ではなくJpn1のJBCクラシックだからか、国際的な評価は低く海外のブックメーカーでも人気は下位で、今回は伏兵扱いが濃厚だ。
しかし、今年は例年と比較してメンバーレベルがやや落ちた感もある。ドバイワールドカップは例年ダートの本場であるアメリカの調教馬が人気を集める傾向にあるが、今年は米のスターホースが不在で、昨年の覇者であるサンダースノーを筆頭に地元UAE勢が人気上位を独占している状況だ。
それでもケイティブレイブが勝てるかと言われると、少々厳しいと言わざるを得ない。基本的に中央ではからっきしで、交流重賞で何とかという馬である。「日本国内の馬券販売を促進させるために出走を決めた」という声も囁かれているようだが、何れにせよ、適性や状態云々の話ではなく、実力面において通用するかどうかがそもそもの懸念だ。
国内の馬券販売では人気が集まりそうなだけに、他に人気の盲点となりそうな馬を狙ってみるのも面白そうだ。米国で芝とダートの両方でG1を勝っているハーツクライ産駒のヨシダや、前哨戦のG1マクトゥームチャレンジR3で、昨年の覇者サンダースノーに9馬身半差を付けて逃げ切りVを果たしたキャッペッザーノなど、ポテンシャルの高い馬は多数いる。人気を集めそうなサンダースノーも昨年のドバイワールドカップ以来勝ち星を挙げれておらず、昨年10着のノースアメリカも今年は1,2番人気を争う存在となっており、今年はかつてないほど混戦ムードが漂っている。
海外レースということで各馬の取捨が難しいところだが、それ故にオッズに歪みが発生しやすく、馬券的には考察し甲斐のある一戦と言えるだろう。ここは波乱も期待した馬券で挑みたい。