武豊騎手の今年の3歳牡馬クラシック戦線はファンタジストで勝負。昨年の朝日杯FSでは中団からジワリと上がっていって4着に善戦する内容。
今年は始動戦のスプリングSで2着。前半は抑えて10番手あたりの後方から進めていき、道中も後方馬群の中目で1枠1番の好枠を活かした卒のない立ち回りで上手く折り合った。少しづづ外へ出されて3~4コーナーで外からジワリと上がっていき、最後は上争いに加わり2着に善戦した。
勝ち馬エメラルファイトのファンタジストの追撃を封じきる競馬も強かったが、ファンタジストの方は3ヶ月の休み明けということもあり、「叩きの一戦」としては上々の内容。
良かったのは距離が延びても全く心配がなかったこと。個人的には1800mでも少し長いかも?というイメージを勝手に持っていたので、そこそこ流れた中でも最後までバテずに脚を使えたのは大きな収穫。中山の2000mあたりなら十分もちそうだ。3走前の京王杯2歳Sもスローだったが長く脚を使えていたので、ローカナロア産駒にしては距離はもつタイプのようだ。
直線の反応も少し鈍かったので、このあたりも本番でどこまで改善されているかは気になるところだ。大きな変化としては、馬体重がデビュー当時から40キロ弱も増えているので、馬体の迫力はかなり増した。今週末は週中に降雨も多く、レース当日も雨マークがついている。力のいる馬場になった時どうか、反応面がどこまで良くなっているかなど、この馬の成長を見るだけでも楽しめそうだ。
前走で鞍上の武豊騎手もある程度使える脚も計れただろうし、本番のイメージもしやすくなったに違いない。前走は2着に惜敗したが、本番での好走につながる準備は揃った。ここは決して適舞台だとは思わないが、それでも勝ち負けしてくれるというところまでは来ている1頭だろう。