11日(土)の東京メインは安田記念の重要な前哨戦「京王杯スプリングC」です。昨年は馬券には絡みませんでしたが、安田記念における過去10年のスプリングC組の成績は「2-3-2-30」と3着内の頭数は最多で、本番へ向けての最重要ステップレースと言って良いでしょう。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみました。
タワーオブロンドン(牡4、藤沢和雄厩舎)
2歳時は朝日杯FSで3着に善戦し、明け3歳初戦のアーリントンCを優勝し、重賞2勝目を達成。マイル路線での活躍が期待されてNHKマイルCでは1番人気に推されるも、スタートで躓き接触し、最後の直線でも進路を失い12着と大敗。今年初戦の東京新聞杯では休み明けで馬体重プラス10キロと態勢が整っていなかった影響もあってか、好位で進めたものの直線では伸びあぐねて5着に終わりました。あまり反応は鋭いタイプではなく、伸びもジリジリと伸びるタイプなので、内枠に入ったり揉まれると本来の力を発揮しにくくなるのが難点。今回はメンバー的に上位に推されることになりそうですが、展開や枠によるところが大きいので、馬体重の増減など状態を見極めながら改めて取捨を判断したいと思います。
サトノアレス(牡5、藤沢和雄厩舎)
昨年の3着馬で、安田記念では7番人気ながら4着に健闘。安田記念後の阪神Cでは直線で走るのを辞めてしまい、15着と大敗。今年初戦の東京新聞杯では出遅れながらも普段よりは良いスタートを決めて中団から競馬を進め、3~4コーナーでも勝ち馬のインディチャンプの後ろに付ける絶好の位置で推進。直線はインディチャンプと差を広げられ、2着争いでもレッドオルガに交わされますが何とか3着に残り、前走の15着からは一変の内容でした。ただ、かなり展開は噛み合った中での3着なので、ワンパンチ足りない面が拭えない部分もあります。東京コースは「1-2-2-2」と相性は良いコースなのでここでも安定感は見せそうですが、勝ちきれるかとなるといささか不安です。気性的に乗り難しい馬でもあるので、重い印は打ちにくいです。
スマートオーディン(牡6、池江泰寿厩舎)
ダービー6着後、屈腱炎で約2年の長期休養を余儀なくされ、厩舎も松田国英厩舎から現在の池江厩舎へと転厩。もともとは中距離路線を走っておりましたが、復帰後はマイル路線を中心に走ってきました。しかし二桁着順を連発し、成績は不振。すっかり人気も落ちてしまいましたが、前走の阪急杯では初の1400mを走り、上がり最速33秒4の末脚を披露し、11番人気の低評価を覆して優勝しました。近走のマイルでは折り合いに苦労することが多かったですが、1400mではしっかりと折り合い、距離短縮で見事に一変。しっかり折り合った時の強さはかなりのモノです。今回も同じ1400mで、舞台もじっくり構えられる東京コースということで連続好走に期待するファンも多いはず。大舞台へ繋がる一戦なだけに、ここは試金石の一戦となりそうです。
他にも、阪急杯3着のロジクライや、1400mの条件戦を2連勝中のトゥザクラウンなど、今年も多彩な顔ぶれが揃った京王杯スプリングC。果たしてこの中から安田記念で好走する馬が現れるのでしょうか?京王杯スプリングCは5月11日(土)、東京競馬場の11Rで実施。発走時間は15:45の予定。