18日(土)の京都メインは京都競馬の名物ダート重賞「平安ステークス」です。2013年に1800mから1900mへと距離が変更になり、現在JRAでは年間で唯一ダート1900mで行われている重賞となります。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみましたので、各馬を考察してみたいと思います。
オメガパフューム(牡4、安田翔伍厩舎)
昨年のジャパンダートダービーでは2着に善戦し、続くシリウスSを優勝して重賞初制覇を果たすと、JBCクラシックでも2着、チャンピオンズCで5着、同月の東京大賞典を優勝と、中央・地方のダートの中距離路線で活躍。今年初戦はマイルへと距離を短縮してフェブラリーSに挑戦しますが、結果は10着と大敗でした。ただ、序盤は前がコントロールする忙しい展開で、直線ではすでに脚色は鈍くなっておりました。展開も向きませんでしたが、同馬にはやはりマイルは忙しすぎるという印象が強く、今回の1900mへの距離延長はプラス。JBCクラシック(2着)でも好走しているように京都の1900mは得意な条件です。条件好転のここは巻き返しが期待されます。
チュウワウィザード(牡4、大久保龍厩舎)
昨年クリスマスに行われた名古屋グランプリを好位抜け出しで快勝し、重賞初制覇を達成。今年初戦の東海Sでも2着に善戦し、続くダイオライト記念を優勝と好調です。通算成績は10戦6勝(6-2-2-0)でここまで3着内率は100%と安定しており、近走は先行力に安定感が見られます。重賞の勝利は地方交流重賞のみですが、東海Sでは後にG1馬となるインティが3着以下を1秒以上離す中で、チョウワウィザードは0.3秒差まで詰めており、唯一良い脚色で迫った馬でした。馬込みの中で砂を被る競馬でも怯まない勝負根性もあり、近走は成長力が目覚ましい一頭です。今回は斤量が58キロということでデビュー来一番重たい斤量を背負うので、克服できるかどうかも注目です。
サンライズソア(牡5、河内洋厩舎)
昨年の平安S覇者のサンライズソア。同レース優勝後は、シリウスS(3着)、JBCクラシック(3着)、チャンピオンズC(3着)と3戦連続で3着に入線。逃げ・番手から粘る競馬が得意ですが、チャンピオンズCでは控えてスムーズに先行できなかった中でも3着まで伸びてきました。昨年の平安Sでも逃げてうまくスローに落とし込んで快勝しましたが、長く脚が使える馬ですし、前半で無理をしなければ逃げなくても最後は良い末脚を出せる馬です。前走のフェブラリーSでは勝ち馬のインティの番手につけてうまく流れに乗っておりましたが、最後は伸びきれずに6着に終わりました。マイナス18キロと馬体重が大幅に減っていた影響もありそうなので、状態面もしっかり見ておきたいところです。
他にも、アンタレスSを制したアナザートゥルースや、同3着のロンドンタウンなど、ダート中距離重賞戦線で活躍する馬たちが揃いました。近年は伏兵による波乱の演出も目立っているため、下位人気馬にも十分注意したい一戦です。平安Sは5月18日(土)、京都競馬場の11Rで実施。発走時間は15:35の予定。