ゴールデンウィーク地方交流重賞3連発の第二弾である、兵庫チャンピオンシップ。小回り1870mでのレースで、例年はややメンバーが揃わない傾向にある同レース。しかし、今年は無敗のゴールドドリーム参戦により、非常に注目度の高い一戦となりそうだ。そして、今回も圧倒的1番人気に支持が予想されるゴールドドリームの実力を考察し、さらに他の中央勢に関する評価をした上で、最後に地方馬の注目馬を挙げたいと考えている。また、ゴールドドリームを除く中央勢の名前を挙げておくと、①レガーロ、②グランセブルス、③イーストオブザサン、④ケイティブレイヴである。そしてケイティブレイヴには何と、先日地方競馬通算5000勝の大記録を達成した川原騎手が騎乗するため、こちらも人気の一角に加わってくるだろう。

まず、3戦3勝のゴールドドリームを解説したい。前走はややフワフワしながらの追走も、直線は外から素晴らしい末脚を使っての勝利。ドバイのUAEダービーで海外制覇を果たしたラニに外から被せられる厳しい競馬も、後続勢を全く寄せ付けない内容で、現3歳路線ではズバ抜けた逸材と言えるだろう。また、小回りコースへの対応も一つの鍵となるが、自ら動いていく競馬もできるタイプなので、今回も外からねじ伏せるようなレース運びができれば全く問題ないと言える。さらに、2ヶ月半の休養明けを不安視する声もあるが、中間の動きも抜群。ここは勝ち負けになるだろう。

2, 3着争いが壮絶な叩き合いとなる？！

一方で、他の4頭についても見ていきたい。もちろん、その中で注目が集まるのは、川原騎手騎乗のケイティブレイヴであろう。ここ2走のヒヤシンスSと伏竜Sで4, 3着に健闘しているように、小回りでのレースにとって必要不可欠な能力の先行力を持った馬である。さらに、外目の偶数枠も格好の条件で、強力な先行馬が少ないメンバー構成も良い。2番手にはこの馬を取り上げておきたい。また、レガーロも悪くない。砂を被るとフワフワするタイプなので、内枠は決してプラスとは言えないが、今回は厚手のメンコを着用。Mデムーロ騎手に戻って、直線外に出せる場面があれば、あっと言わせても不思議ではないだろう。前走の大敗で人気を落とすようであれば、格好の狙い目になるので、読者の方には必ず覚えておいて頂きたい1頭である。

最後は地方組。さすがに勝ち負けになる程の馬はいないが、中央勢の2角を崩せるほどの馬はいる。それは、モズバンブルビーである。ここ2走は園田のA, B級とは言えども2連勝で、ようやく去勢の効果が出てきた印象である。また、前走では菊水賞4着のアサクサセーラを着差以上の内容で破っており、距離が延びれば延びるほど良いタイプ。さらに、中央勢のメンバーでペースが上がれば後方勢の馬にもチャンスがあるので、雨が降った影響がプラスに働き、直線で外に出せる場面があればあっと言わせても良いはずだ。ここは3着の押さえ候補としてぜひ追加して頂ければと思う。

本日は3歳戦の兵庫チャンピオンシップを取り上げた。やはり、中心はゴールドドリームとケイティブレイヴなので、波乱の要素はなさそうである。しかし、最終日に行われるかしわ記念は非常に楽しみなメンバーが揃った。コパノリッキーやモーニン、ハッピースプリントにソルテ。倉本自身はフェブラリーS以上にダート最強決定戦に近いレースになると考えている。ぜひ、こちらのコラムの方も参考にして頂いた上で、ゴールデンウィークの競馬を楽しんで頂ければと思う。