昨年から重賞へ格上げされた3歳スプリントの「葵ステークス」。オープン時代から人気薄が台頭することが多く波乱傾向の強かった一戦ですが、昨年は9番人気のゴールドクイーンが逃げ切り勝ちを果たし、重賞に格上げ後もその傾向は健在。果たして今年はどうなるのか?今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみましたので、各馬を考察してみたいと思います。
アウィルアウェイ(牝3、高野友和厩舎)
昨年は京王杯2歳Sで2着に善戦するも、今年は始動戦のフィリーズレビューで1番人気に推されながら7着敗退、前走の桜花賞でも10着に敗れ、近走は凡走が続いております。フィリーズレビューでは番手につけていく積極的な競馬で勝負するも最後は力尽きてしまい、桜花賞では後方のまま見せ場なく終わってしまいました。今回は距離短縮で活路を見出せるかというところですが、1400mの京王杯2歳Sでは2着に入線しており、桜花賞も距離が長かったという印象が強いです。そうした点からも距離短縮は吉と出そうで、今回は同馬の良さが発揮される可能性が高そうです。
ディアンドル(牝3、奥村豊厩舎)
未勝利を勝利してから4連勝中と波に乗るディアンドル。デビューから一貫して1200mを使っており、短距離戦はベストな舞台。今年はフィリーズレビューから桜花賞とマイル路線を行く選択肢もありましたが、リステッド競走のマーガレットSから始動し、あくまで短距離路線へ進む意向を示しました。今回が初の重賞挑戦となりますが、スプリント適性の高い1頭として注目が集まります。まだ物見をしたり、外にもたれるなど幼さが見られる部分もありますが、逃げる競馬も控える競馬もでき、脚質には自在性もあります。スプリントに絞ったローテーションも良く、ここは主役級の1頭と見ております。
ディープダイバー(牡3、大久保龍)
昨年は朝日杯FSに出走して11番人気ながら5着に善戦したディープダイバー。前走はリステッド競走の橘Sに出走し、見事に1番人気に応えて1着に入線しました。通算成績は「3-4-2-2」と好成績で、負けた2回もいずれも5着と掲示板は外しておらず、安定感のある1頭です。キャリアは11戦と多く、今年に入ってすでに4戦しておりますが、使われるごとに良くなっている馬ということで今回も注目しておきたい1頭です。当日は大きく馬体重を減らすといったことが無い限り、割り引く必要もなさそうです。京都コースの実績も十分で、ローテーションや前走の内容など、全体的に好条件が揃っている1頭です。
他にも、昨年夏の函館2歳Sを勝ったアスターペガサスや、前走ダート初挑戦となった端午Sで大敗して芝で巻き返しを狙うココフィーユなど、様々な素質馬が揃いました。葵ステークスは、5月25日(土)、京都競馬場の11Rで実施。発走時間は15:35の予定。