昨年は牡馬クラシックではダービー馬のワグネリアンと菊花賞馬のフィエールマン。牝馬クラシックではアーモンドアイが優勝し、クラシック戦線で大いに活躍したノーザンファーム。

そしてマイル路線ではスワーヴリチャードやテトラドラクマ、牝馬だとリスグラシューやアエロリットといった有力馬を春のマイルG1戦線に送り込んだノーザンファームだったが、NHKマイルCはケイアイノーテックが、ヴィクトリアマイルはジュールポレール、安田記念はモズアスコットといった他の生産馬が優勝し、東京のマイルG1は惨敗だった。

今年はNHKマイルCは1～6着全てがノーザンファームの馬で、ヴィクトリアマイルは3着馬を除けば1～5着全てがノーザンファーム生産馬となっており、昨年の雪辱を果たすかのような活躍っぷりを見せている。

そして来る安田記念。今年はアーモンドアイ、アエロリット、ステルヴィオ、インディチャンプ、ロジクライの5頭のノーザンファーム生産馬が出走予定だ。

有力視されているダノンプレミアムが他の生産馬の中では一番手強い相手となるだろうが、アエロリットあたりがハナをきって息もできないペースで飛ばしていけば、後ろでマークする馬が直線で楽に差しやすくなるだろう。今の高速馬場の東京で飛ばしていけば、ダノンプレミアムにとっては厳しい展開となる可能性が高い。

これまでダノンプレミアムはスローペースで前目につけて勝ってきており、ハイペースに対応できるかどうかは定かでない。ただ、ダービーの時のようにスローで包まれるよりは流れた方がスムーズな競馬ができる可能性もある。

何れにせよ、今回は他馬のマークも多く、斤量も初の58キロを背負うということで不安要素が多いダノンプレミアム。他馬のマークを振り切り、斤量の壁を乗り越えられるのか。そしてここまで総動員させて挑むからには下手な競馬はできないチーム・ノーザン。絶対女王アーモンドアイのG1・6勝目を果たせるのか。2強対決の行く末やいかに。