ラニ・武豊のケンタッキーダービー勝利に立ちはだかる巨大な壁

日本時間5/8(日)午前7時34分、米国で開催のケンタッキーダービーにUAEダービー勝者ラニ(3牡・松永厩舎)が武豊騎手とともに出走いたします。

日本からのケンタッキーダービーへの挑戦は過去に1件、1995年のスキーキャプテンによるものだけでした。このときも鞍上は武豊騎手であり、着順は残念ながら19頭中14位と振るわない成績。そんな武豊騎手にとっては今回は21年ぶりにやってきた雪辱のチャンス。

期待値の高い馬であれどやはり3歳では古馬と比べ能力が不安定なもの。そんな3歳馬にして海外を遠征するというのは非常にリスキーであり、他の海外レースに比べ挑戦する分母が少ないというのは致し方ない部分もあるでしょう。

今回ラニはUAEダービー勝ち馬という肩書をもっての挑戦となりますが、それでも日本馬の実績のなさからかオッズは約30倍程度を推移しております。

7戦無敗のナイキストという怪物

米国クラシック三冠の初戦を担うケンタッキーダービーなので強豪揃いなのは当然ではありますが、何よりもラニが勝つための最大のハードルとみられるのが現在7連勝中の無敗馬ナイキスト(Nyquist)

無難なレースを積み重ねてきたわけではなく、GⅠを4つ、GⅡを2つ含んでの数字は圧巻。昨年のエクリプス賞2歳牡馬を受賞し、三歳になった今年もサンヴィセンテステークス(G2)、フロリダダービー(G1)と勝利をしています。

優勝するのはナイキストだろうと予想されるのはこちらも予想ずみ。ラニはその予想を覆すのみです。UAEダービーでも4番人気とさほど評価が高かったわけではありません。

武豊騎手も「かしわ(鶏肉の別称)」から「ケンタッキー」は繋がりが良いと、かしわ記念出走前から既に軽妙なジョークを飛ばす快調ぶり。キタサンブラックで優勝し、かしわ記念でコパノリッキーの返り咲きを演じた武豊騎手の、さらなる快挙をもたらすことを期待しています。