今年の天皇賞春(5/3、G1、京都芝3200m)では何度もゲート入りを拒むも、終わってみれば圧感の走りで圧勝。続く宝塚記念(6/28、G1、阪神芝2200m)ではすんなりゲートに入ったものの、スタート直前に2度も立ち上がり、大幅に出遅れてまさかのブービー。良い意味でも悪い意味でもこちらの想像を超えた突拍子もない事をしでかすのがゴールドシップ。
宝塚記念では出遅れた瞬間ゴールドシップ絡みの馬券120億円が一瞬にして消し飛んだそうだ。120億円という額にも驚きだが、よく暴動が起きなかったなと感心したものだ。世が世なら暴動レベルの大敗も、ゴールドシップだから皆笑って許せるというところがある。
G1・6勝という素晴らしい成績を持つとともにその個性的なキャラクターで色々な意味で競馬界の"センター"に立ち続けた牡馬、ゴールドシップ。
そんな我らの愛すべきゴールドシップがついに年内で引退してしまうのだ。
ゴールドシップは来年から種牡馬になり、北海道新冠町にあるビッグレッドファームで繋養(けいよう)される。ラストランは年末に中山で開催される有馬記念(12/27、G1、中山芝2500m)となる予定だ。状態にもよるが有馬記念までに走れるレースもあと1,2レースといったところだろう。
'13年はオルフェーヴルが有馬記念でラストランを走り、見事に優勝した。引退式には6万人もの観客が集まった。昨年'14年はジェンティルドンナがラストランで優勝し、引退式には4万人が集まった。近年は有馬記念をラストランとしてきた名馬が優勝して引退するという流れが来ている。ゴールドシップは有馬記念にこれまで3戦し、'12年に優勝、'13年、'14年は2年連続で3着に入着している。今年ももちろん優勝が期待されるが最後は一体どんな走りを我々に見せてくれるのだろうか?一筋縄ではいかないゴールドシップの走りに今年もまた色々な意味で期待したい。