各馬の最終追い切りも終了し、枠順も確定。春のG1シーズンを締めくくる「宝塚記念」の予想も、いよいよ大詰めです。
気になるのはやはり天候。週中はずっと雨の予報となっておりましたが、金曜日時点でも雨マークは取れず、雨の中で競馬が開催される可能性が高くなってきました。
昨年は天皇賞・秋を制し、ファン投票2位で選出されたレイデオロは出走予定馬の中でトップの投票数を集めました。レース当日も上位人気は必至と言えます。
G1・2勝という実績、雨にも対応する力、自在性のある脚質、鞍上C.ルメール騎手と好条件が多く揃っており、枠番も2枠2番と内めの好枠を引いてきました。これ以上にないくらいの好走条件が揃っており、本命視するファンは多いでしょう。
不安要素は全くないように思えますが、唯一筆者が懸念しているのが「阪神内回りコースの適性」です。持続力があり、ポジションも取っていけるので競馬場を問わずにどこの競馬場でも走ってくれる安心感がある馬ではあります。
ただ、器用さがある馬というわけでもないので、コーナー区間での加速はそこまで得意ではありません。長い直線でのG1レースは直線での加速力がものを言いますが、小回りで直線の短いG1レースはコーナーでの加速力が明暗を分けます。宝塚記念が行われる阪神競馬場の芝2200mはスタート後の直線は長いですが、ゴール前の直線は短く、スピードを上げながら窮屈なコーナーを回ってくる器用さが求められるコース形態となっております。コーナーでの加速が上手で、タフな流れに強いタイプが多いステイゴールド産駒の活躍が目立っているのもコースとの相性が良いからと言えるでしょう。
レイデオロの能力の高さは疑う余地なしですが、コーナリングについては下手というよりは、時間がかかるという印象があります。直線が短いここでコーナリングで後手を踏めば、武器である持続力を十分に生かせない可能性も高そうです。
今回は明確な逃げ馬は不在ですが先行馬は多く、コース適性の高そうなステイゴールド産駒も何頭かいるので、単勝などを狙うのは控え、2,3着の予想で組むのも1つの手かと思います。