今週末は今夏の函館最後の重賞「函館2歳ステークス」です。今年もいよいよ2歳戦が始まりました。キャリアの少ない若い馬が経験する初の重賞レースで、各馬の情報が不足している中で行われる難易度の高い一戦です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみたので、各馬を考察してみたいと思います。
レッドヴェイパー(牝2、安田隆行厩舎)
デビューを予定していた先月15日は、大きな話題となった例の禁止薬物の飼料添加物を摂取した可能性があるということで、競走除外となってしまいました。翌週の函館では無事にデビューを果たすことができ、1番人気の期待に応えて見事にデビュー戦を勝利しました。レースは抜群のスタートを決め、道中2番手から競馬を進めます。直線で先頭に立つと、迫る2番人気のケープコッドとの叩き合いをハナ差制してゴールするという内容でした。先頭に立ってからはフワフワしており、あわや交わしたケープコッドに差し替えされそうになりましたが、まだまだ余裕はありそうでした。叩き2戦目となるここは前走以上の競馬に期待です。
パフェムリ(牝2、 岡田稲男厩舎)
先月函館でデビューし、3馬身差の完勝を果たしたパフェムリ。雨が降っており良馬場ながらやや時計のかかる馬場でしたが、文句なしの完勝でした。レースは4番手からの競馬で流れにのり、直線半ばで一気に先頭に躍り出ると、そのまま後続を寄せ付けずにゴールと内容は完璧。血統は父ヴィクトワールピサ、母タイヨウパフュームという血統で、洋芝適性も問題はなさそうな血統で、母はスプリンターでしたし距離も問題はありません。前走が牝馬限定でしたので、今回は相手関係がどうか。
アザワク(牝2、角川秀樹厩舎)
新種牡馬カレンブラックヒルの産駒です。道営の門別から勝ち上がってきた牝馬となります。デビュー戦では逃げて2着馬に7馬身差をつけ快勝。続く前走のJRA認定ウィナーズでも2着を8馬身もちぎる快足ぶりを披露し、近2戦は圧巻の内容です。門別の2戦を経て初の中央戦となります。近2戦はダートの1000mでしたが、走破時計的にはまだまだ伸びても良さそうな気配がしますし、血統的にも芝の適性は高そうです。未知な部分も多く、レベルは一気に上がりますがどこまでやれるかが非常に楽しみな1頭です。
他にも、新馬戦を逃げ切った武豊騎手騎乗のスマートカーリーや、余力十分で新馬戦を2馬身半差で快勝したタイセイビジョンなど、将来が楽しみな馬が多数出走予定となっております。函館2歳Sは7月21日(日)に、函館競馬場の第11Rで実施。発走時間は15時25分の予定。