先月種牡馬を引退した名種牡馬キングカメハメハが、先週9日に亡くなったことが明らかになった。同日、社台コーポーレーションの代表取締役を務める吉田勝己氏が明かした。
キングカメハメハは免疫機能低下のため種牡馬を引退して療養していたが、9日に体調が急変し、午後11時頃にけい養先の社台スタリオンステーションの馬房で息を引き取った。18歳だった。
キングカメハメハは2004年のNHKマイルCを制すと、続く日本ダービーも優勝しG1を2勝した。同年の秋初戦の神戸新聞杯も制した後に屈腱炎を発症し、現役を引退した。
その後は2005年に社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、2011~2013年は種付頭数で3年連続首位となるなど種牡馬として大活躍し、いまや国内の生産界に欠かせない名種牡馬となった。その後も、短距離GIを制したロードカナロア、2015年の二冠馬ドゥラメンテ、2010年の三冠牝馬アパパネ、香港G1を制し種牡馬としても活躍中のルーラーシップなど、数多の活躍馬を輩出した。
今後は引き続き社台スタリオンステーションで功労馬として繋養される予定だったが、種牡馬を引退してから約1ヶ月、そして名種牡馬ディープインパクトが亡くなってから10日余り、ライバルの後を追うようにして亡くなった。次世代に向けて多くの後継馬も残してくれたキングカメハメハ。この春に生まれた当歳馬たちが同馬の最終世代で、デビューするのは21年夏以降となる。キングカメハメハ号のご冥福をお祈りします。