今年の凱旋門賞はソットサス、ジャパン、ナガノゴールドといった日本を連想させる馬名の馬も多数いるが、日本から参戦する馬はキセキ、ブラストワンピース、フィエールマンの3頭だ。
日本馬による初勝利は日本馬が参戦する度に期待しているが、今年の3頭の中に最強馬のエネイブルを負かす馬がいるかと聞かれると、厳しいと言わざるを得ない。昨年と一昨年の凱旋門賞を制し、今年は3連覇を狙っての参戦。現在12連勝中、うちG1は10勝という怪物である。そう簡単に倒せるような相手ではない。
そんな中でやはり注目したいのはエネイブルと未対決の「3歳馬」。レース傾向的にも3歳馬は凱旋門賞に強く、毎年3歳馬は注目を集める傾向にある。今年とくに注目しているのがジャパンだ。父はガリレオ、母系からは凱旋門賞馬サガミクスを出す良血である。
今年は英ダービーでは半馬身差の3着に敗れたが、その後に本格化。パリ大賞・1着、インターナショナルS・1着とG1を連勝し、メキメキと成長している。ただ、前走のインターナショナルSはかなりのスローペース&後傾ラップ。ある程度ペースが流れそうな凱旋門賞では前走と勝手が違ってくるだろう。
しかし、まだ底は見せておらず未知の魅力があり、斤量面で恩恵がある点も大きい。持久力もあるし今回は斤量面が楽になるので、なるべく前目の良い位置に付けていけば、最後までバテずに伸び切ってくれそうだ。そうなれば最後の直線は見応えのある展開になってくれるのではないだろうか。
歴史の偉人物や国名・地名を馬名にすることで有名な「クールモア」グループの所有馬で、ジャパンという名がついてはいるが、実際日本との結び付きは薄い。それでもレース実況で「ジャパン!ジャパン!」と連呼されれば、日本人としては応援された気分になりそうだ。日本馬3頭の応援馬券はもちろんだが、この馬も買い目に入れておきたいと思う。