京都の土曜メインは2歳女王決定戦である阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦「アルテミスステークス」です。今年で第8回を迎える比較的若いG2競走ですが、例年同レースの活躍馬はこの後の阪神ジュベナイルフィリーズ然り、翌年の牝馬クラシック戦線でも活躍する傾向にあります。年末の女王決定戦然り、翌年の牝馬クラシック路線を占う上でも見逃せない一戦と言えるでしょう。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみたので、各馬を考察してみたいと思います。
リアアメリア(牝2、中内田充厩舎)
新馬戦のインパクトが一番強かったのはこの馬。スタートは出遅れましたが、これは鞍上の川田騎手が後にコメントしましたが、後ろからの競馬を覚えさせるためにワザと行ったもの。序盤はずっと首を上げっぱなしで折り合いに苦労し、抑えきれない手応えのまま4コーナーで前へ進出し、直線では最後まで馬なりのまま8馬身差をつける圧巻のパフォーマンスを披露しました。前向きなタイプでテンションの高さは気になりますが、コントロールがきいてくれば大物になり得ます。早い時期から動ける血統でもあり、次走は引き続き注目です。
オータムレッド(牝2、手塚貴久厩舎)
新馬戦とクローバー賞を快勝し、春までの賞金を順調に確保してきているオータムレッド。ただ、前走のクローバー賞は地方所属馬がほとんどで、レースレベルはそこまでという印象です。ただ、新馬戦の2着馬ビアンフェは後の重賞勝ち馬ですし、通用する力は十分ありそうです。距離は前走から100m延長のマイルとなりますが、素直な気性の持ち主で操作性もあり、距離延長はそこまで気にする必要はなさそうです。この2戦は後ろで脚を溜めて差す競馬で勝っておりますが、前でも競馬ができそうな気配があり、次も楽しみな一頭です。
ルーチェデラヴィタ(牝2、西村真幸厩舎)
新馬戦とコスモス賞を快勝したキズナ産駒のルーチェデラヴィタ。新馬戦は行きたがる面を見せましたが、しっかりと鞍上の指示に従い3番手に控え、内目から進出してラストは2馬身差の快勝。続くコスモス賞は2着馬とハナ差で僅差でしたが、終始外をまわっており粘り強さがある勝ちっぷりでした。血統は父キズナ、母父トウカイテイオーというダービー同士を掛け合わせたロマン溢れる良血。まだ馬体は430キロ台で完成されておらず、どう成長していくかが楽しみな一頭です。
他にも、新潟2歳S・3着のビッククインバイオや、デビューからの3戦全て上がり最速のラインオブダンスなど、将来性あふれる若駒が揃いました。アルテミスステークスは10月26日(土)に、東京競馬場の第11Rで実施。発走時間は15時45分の予定。