今週末は年の瀬の大一番「有馬記念」が中山競馬場で開催されますが、ハードル界の頂上決戦「中山大障害」も忘れてはいけません。暮れの中山競馬を彩る障害のビッグレースとして多くのファンに親しまれているG1競走です。今回は出走予定馬の中でも上位人気が予想される有力馬3頭をピックアップしてみました。
シンキングダンサー(牡6、武市康男厩舎)
一昨年と昨年の中山大障害で4着に入着しているシンキングダンサー。昨年は重賞戦線でもせいぜい掲示板止まりでしたが、今年に入ってからは一変。中山グランドジャンプではオジュウチョウサンの2着に好走する他、5戦して全て馬券圏内に入着するなど絶好調で、6歳にしてついに本格化を迎えたかと思えるような成長ぶりを見せております。鞍上は2走前の阪神ジャンプステークスから手綱を握る石神深一騎手となりますが、石神騎手にとっては2016~2017年のオジュウチョウサン、2018年のニホンピロバロンに続く中山大障害4連覇、そしてオジュウチョウサンの2016~2018年の中山グランドジャンプを含めた障害G1・8連覇もかかる一戦でもあり、注目が集まる有力コンビです。
メイショウダッサイ(牡6、飯田祐史厩舎)
今年の小倉サマージャンプを逃げ切り、重賞初制覇を飾ったメイショウダッサイ。前走の東京ハイジャンプでも3番手からの積極的な競馬で2着に好走しました。道中はしっかり脚を溜めながら飛越をこなしていき、向正面で他馬が動いていった時も我慢し、ゴール前で鋭く差し込んで勝ち馬のクビ差まで迫りました。一昨年までダートを走っていたこともあり、やはりもともと平地力はある馬。今年に入ってから飛越の上手さにも磨きが磨きがかかり、障害馬としていよいよ完成の域に達しつつある感があります。初G1挑戦となりますが、期待値は高い1頭です。
メドウラーク(牡8、橋田満厩舎)
昨年まで芝の中距離を主戦場としていたメドウラーク。今年は障害へ路線変更し、2走前の阪神ジャンプステークスを逃げ切り障害重賞初勝利を達成。ややかかるところがある馬なので、今回は同馬にとって最長距離となる4100mを走ることもあり、スタミナ面での不安も浮上してきます。前走のイルミネーションステークスでも軽快に逃げましたが、懸命に粘るも5着までとなりました。それでもいつも上がりは速い脚を使ってくれます。飛越でやや置かれていくところがありますので、飛越が上手くなれば一変しそうな可能性を秘めている1頭です。
他にも、東京ハイジャンプを制したシングンマイケルや、京都ジャンプステークスを制したディライトフルなど、障害界でもトップクラスの名だたるが競走馬たちが集結しました。障害界のスターホースが歴代優勝馬に名を連ねる暮れの頂上決戦。果たして2019年の覇者に輝くのは一体どの馬なのか?中山大障害は12月21日(土)に、中山競馬場の第10Rで実施。発走時間は14時45分の予定。