2019年の阪神競馬を締めくくる重賞「阪神カップ」が21日、阪神競馬場で行われます。創設当初からG2格付けされており、例年短距離路線のトップクラスが集結するハイレベルな一戦です。今回は出走予定馬の中でも上位人気が予想される有力馬3頭をピックアップしてみました。
グランアレグリア(牝3、藤沢和雄厩舎)
昨年2歳時に朝日杯フューチュリティステークスで3着に好走し、今年は桜花賞を優勝し、春のクラシックでも活躍したグランアレグリア。今回はNHKマイルカップ以来、約7ヶ月ぶりの実戦となりますが、メンバー的には1番人気が濃厚で、ここはG1馬としての威厳を見せつけておきたいところでしょう。前走のNHKマイルカップでは最後の直線で外へ斜行し、4着入線も5着に降着となりました。前走はスタートで出遅れて押して出ていきますが、そのままハイペースにのってしまい、減速時にかかってしまうといったように、この馬の競馬が全くできませんでした。ペースは流れた方が良さそうなタイプで、予想される展開に応じて取捨を決めたい1頭です。
マイスタイル(牡5、昆貢厩舎)
今年の函館記念を逃げ切り、重賞14戦目にして初勝利を飾ったマイスタイル。前走のマイルチャンピオンシップでも押し出されるかたちでの逃げとなりましたが、上手くスローに落とし込んで4着に粘りました。地力を上げてきていることは確かで、ここにきて充実度を増してきております。2000mの函館記念を制した馬ですが、1400mは2走前のスワンステークス(3着)で克服しており、守備範囲と言えそうです。とは言え、スワンステークスは控えて競馬をしており、この距離ではテンのスピードが少々足らない印象もありました。前走のG1を目標に仕上げていた可能性は高いので、状態についてもしっかりと見極めたいところです。
グァンチャーレ(牡7、北出成人厩舎)
昨年のスワンステークスでは3着に好走しており、今年は5着と重賞路線でなかなか結果を残せないグァンチャーレ。前走のマイルチャンピオンシップでは3番手から積極的な競馬を見せますが、8着と大きく崩れます。ただ、去年まではオープン特別までという印象が強かった馬でしたが、今年はマイラーズカップで逃げて2着に粘り、安田記念でも番手から競馬を進めて4着に好走するなど、大きなレースでも好走が目立ってきました。間違いなく地力が強化されており、今回もこのメンバーが相手なら巻き返しも十分有り得そうです。今回引退するレッツゴードンキと同じ最年長組の7歳馬ですが、まだまだやれそうな気配がする1頭です。
他にも、アーリントンカップを制してセントウルステークスでも3着に好走したイベリスや、阪急杯を制したスマートオーディンなど、短距離界だけでなく様々な路線から好メンバーが集結しました。暮れの阪神を締めくくるのは一体どの馬なのか?阪神カップは12月21日(土)に、阪神競馬場の第11Rで実施。発走時間は15時45分の予定。