シンザン記念(2020)を血統面から分析。連勝中のロードカナロア産駒に注目

明け3歳の重賞ということでまだまだキャリアの少ない馬の参戦も多く、馬の評価が難しい一戦だ。今回はシンザン記念の過去10年の「種牡馬」と「母父」のデータをもとに、血統傾向を分析してみたい。

ロードカナロア産駒に注目

「ディープインパクト産駒」と「ロードカナロア産駒」が2勝ずつを挙げており、好成績を挙げている。ただ、ディープインパクト産駒は2014年の勝ち馬ミッキーアイル以来1頭も馬券に絡んでおらず、近年は不振傾向にある。

逆に近年好調なのがロードカナロア産駒で、昨年はヴァルディゼール、一昨年はアーモンドアイと現在2年連続でロードカナロア産駒が勝利している。京都のマイルが得意な産駒なので、京都開催時は注目しておきたい産駒だ。今年の出走予定馬でロードカナロア産駒は、新馬戦を勝ち進めてきたカバジェーロの1頭のみ。

系統はサンデーサイレンスが断トツ。とくに気になったのはダンジグ系で、直近5年はダンジグ系を内包している馬が馬券圏内に入ってきている。先週の京都金杯でもディープインパクト産駒のダンジグ系サウンドキアラが勝利しており、今の京都との相性が良い。

  • 2019年:ミッキーブリランテ(3着)、母父Dansili
  • 2018年:カシアス(3着)、母父Dylan Thomas
  • 2017年:ダイセイスターリー(2着)、母父Rock of Gibraltar
  • 2017年:ペルシアンナイト(3着)、父ハービンジャー
  • 2016年:ロジクライ(1着)、母母父ダンジグ
  • 2015年:ロードフェリーチェ(2着)、父ハービンジャー
種牡馬データ
種牡馬 1着 2着 3着 4着以下
ディープインパクト 2 0 1 9
ロードカナロア 2 0 0 3
マンハッタンカフェ 1 1 0 3
ハーツクライ 1 0 1 3
スクリーンヒーロー 1 0 0 3
アグネスタキオン 1 0 0 3
Tale of the Cat 1 0 0 1
リーチザクラウン 1 0 0 0
ヴィクトワールピサ 0 2 0 2
ハービンジャー 0 1 1 2
種牡馬系統データ
種牡馬系統 1着 2着 3着 4着以下
サンデーサイレンス系 7 7 6 59
ミスタープロスペクター系 2 1 0 5
ノーザンダンサー系 1 2 2 18
ネイティブダンサー系 0 0 2 19

欧州ノーザンダンサー系に注目

母父はサンデーサイレンスが断トツだが、近年は欧州系のノーザンダンサー系の好走も目立ってきている。京都のマイルは直線こそ平坦であるが、3~4コーナーの坂や昨今のタフな馬場は欧州系が力を発揮しそうな条件だ。

とくに注目したいのがノーザンダンサー系の中で最初の系統を確立したと考えられるニジンスキー系である。昨年の勝ち馬ヴァルディゼール、2018年2着のツヅミモン、2017年の勝ち馬キョウヘイ、同3着のペルシアンナイト、2015年の勝ち馬グァンチャーレなど母系にニジンスキーがいる馬が近年はほぼ毎年絡んでいるので、今年だとカバジェーロ、ヴァルナ、コルテジア、ルーツドール、タガノビューティーが該当するので注意したい。

母父データ
母父 1着 2着 3着 4着以下
サンデーサイレンス 1 1 1 7
ダンスインザダーク 1 1 0 3
Rock of Gibraltar 1 1 0 1
Machiavellian 1 1 0 0
Bertolini 1 0 0 1
トニービン 1 0 0 3
Unbridled's Song 1 0 0 1
ハーツクライ 1 0 0 0
ディアブロ 1 0 0 0
ジェネラス 1 0 0 0
母父系統データ
母父系統 1着 2着 3着 4着以下
サンデーサイレンス系 4 3 4 31
ノーザンダンサー系 3 1 5 36
ネイティブダンサー系 2 1 0 22
ナスルーラ系 1 2 1 18