2018年の川崎記念の覇者で、昨年も2着に好走したケイティブレイブ。安定した先行力とコース実績を考えれば今回も有力馬の一角となります。
しかし、前走の東京大賞典では番手から進めるも直線ラスト1Fで脚が止まって失速し、8着に敗退。敗因の一つとして挙げられるのは“ペース”でしょう。ロンドンタウンが逃げずに武豊騎手のアポロテネシーが強気にハナをきって逃げ、番手のケイティブレイブをゴールドドリームがつつく形に。このメンバーでここまでハイペースになるのは意外でしたが、結果的にこの3頭は馬券圏外に敗れることに。
ケイティブレイブは厳しい流れになると最後が甘くなるので、この流れでの好走は難しかったでしょう。2018年を制した際も展開面で恵まれた面もありました。とは言え、東京大賞典以上のペースで粘り込んだ実績もあるのでさすがに今回は負け過ぎでは?と感じたファンも少なくないはずです。
確かに直線はもう少し粘れても良かったのではないかとも感じますし、年齢的な衰えを懸念させるような負け方とも見て取れます。鞍上の御神本騎手は「前走、休み明けでいい走りをした反動がどこかにあったのかも」とレース後に述べており、力を出せる状態ではなかったことを示唆したコメントを残しております。展開か、状態か。何れにせよ、今回は己の真価が問われる一戦となりそうです。
ただ、今回は好転する条件が多いのも魅力。前走の負けで人気が落ちるならむしろ“買い”と判断するファンもいるでしょう。前走の東京大賞典が行われた大井競馬場は南関東4場の中で最も広く、差しが利く競馬場です。対する川崎競馬場はコーナーがきつく、基本的に前が有利になりやすいという特徴があります。加えて開催日の火曜日は「雨時々雪」という予報が出ており雨なのはほぼ確実。前が止まらない展開も十分有り得そうです。
また、強力な逃げ馬インティが東海ステークスへ向かったこともケイティブレイブにとっては大きなプラス。インティがいるのといないのではレース展開も大きく変わってくるでしょう。
このように、今回は得意の先行抜け出しがしやすい条件が揃っており、巻き返しのチャンスは十分あると見て良さそうです。今年の川崎記念は充実一途のチュウワウィザードが不動の中心となりそうですが、ケイティブレイブの巻き返しVにも期待した馬券で勝負したいと思います。