中山の土曜メインは高松宮記念へと繋がる一戦「オーシャンS」です。紛れの多い中山1200mが舞台で、集まるメンバーも混戦となるケースが多く、馬券検討には毎年頭を悩まされる一戦です。今年も大舞台を目指して数多くの実力馬が集結しましたが、今回は出走予定馬の中でも人気が集まりそうな有力馬3頭をピックアップしてみました。
タワーオブロンドン(牡5、藤沢和雄厩舎)
前走のスプリンターズSの覇者・タワーオブロンドンは春秋スプリントGI制覇を目指してここから参戦。もともとマイルを主戦場としておりましたが、昨年夏の函館スプリントSから本格的に短距離路線へシフト。以降、3着内率は100%と好成績です。実績的には抜けた存在ですし、前走のスプリンターズSで中山の1200mを克服している点も魅力です。今回人気が集中しそうですが、休み明けの“叩き”である点に加えて斤量も58kgと決して軽くはないので、危険視するファンも少なくなさそうです。ただ、高松宮記念後は英国遠征プランも健闘されており、G1馬としてもここで崩れるわけにはいかないでしょう。
ダノンスマッシュ(牡5、安田隆行厩舎)
3歳時後半に短距離路線へシフトしてから頭角を現してきているダノンスマッシュ。京阪杯、シルクロードS、キーンランドCなど3つの短距離重賞を勝利しており、昨年秋のスプリンターズSでも3着に好走するなど、短距離重賞路線の常連として定着しております。舞台を短距離へ移してから4着以下に敗れたことが無かった同馬ですが、初の海外遠征となった前走の香港スプリントでは8着に敗れ、久しぶりに大きく崩れます。今回は立て直しの一戦となりますが、国内のこの路線では安定しているだけに、前哨戦のここなら再浮上の契機となる可能性も高そうです。
ナックビーナス(牝7、杉浦宏昭厩舎)
2017~2019のオーシャンSでいずれも2着に好走しているナックビーナスは今年も参戦。四度目の正直を狙います。中山の1200mは10戦して【3-6-0-1】と好成績で、連対率は90%と信頼度は抜群です。2走前のラピスラズリSでは58kgを背負って快勝、前走のタンザナイトSでは56kgで2着に好走しており、今回久しぶりに54kgと軽量で挑める点は好材料。7歳となり流石に年齢的にも狙い難くなってきましたが、近走の内容からは衰えも感じず、条件的にもここはベスト。侮ると怖い存在なのは間違いないでしょう。
他にも、昨年北九州記念を制したダイメイプリンセスや、3走前に準オープンを勝ち上がり順調に地力をつけてきたハウメアなど、短距離界の精鋭が集結しました。オーシャンSは3月7日(土)に、中山競馬場の第11Rで実施。発走時間は15時45分の予定。