先週29日に、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジカップ(ダート1800m)で、ミッドナイトビズー(牝5、米・S.アスムッセン厩舎)に騎乗し2着に入着したM.スミス騎手が、鞭の過剰使用のため8日間の騎乗停止と、21万米ドル(約2200万円)の罰金を課せられたことが明らかになった。1日、英メディア「RACING POST」が報じた。
鞭の使用は10回と定められていたが、スミス騎手は14回鞭を使用した。鞭の使用回数に関する規則や罰金についてはレース前日、および前々日のブリーフィングにて騎手らへ伝えられていたという。
サウジカップ2着の賞金は350万米ドル(約3.7億円)で、騎手の取り分はその10%となる。35万米ドル(約3700万円)がスミス騎手の取り分となるが、その6割が罰金額となった。
また、地方競馬で騎乗中のM.ミシェル騎手も、28日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた騎手招待競走に騎乗した際、鞭の使用に関する違反行為があったため騎乗停止処分を受けた。これを受けて、騎乗中の川崎競馬は同騎手を6、7日の2日間、騎乗停止とした。
賞金額世界一を誇るサウジカップデーだが、今回スミス騎手が課せられた罰金額も史上最高の罰金額となった。賞金額もさることながら、罰金額も規格外の桁である。
M.スミス騎手は1993年、1994年と2度北米のチャンピオンジョッキーの座に就いたアメリカを代表する名騎手で、“Big Money Mike(ビッグ・マネー・マイク)”の異名を持つ人気騎手として現地では知られている。