今でもはっきり覚えている田中勝春騎手との宴会。
2003年6月某日。私と、雑誌社の社長。田中勝春夫妻。某調教師と5人で銀座の料亭で会食した時の事。この時、絶対に触れてはいけない話題があった。それはダービーのサクラプレジデントの話だ。田中勝春騎手にとって1番ダービー制覇に近い馬だった。しかし、ダービーでは2番人気7着とライバル・ネオユニヴァースに大きく水を開けられてしまっていた。ダービーではミス騎乗ではないか?そんな声が囁かれる中だった。
私が指定された料亭に着くとお連れ様はお付きですと言われたので、少々気まずいなと思ったが、個室に入ると田中勝春騎手は○○ちゃんどうしたの?重役出勤?とニコニコ笑って迎えてくれた。私としてはダービーの真相を聞きたい半面、絶対にダービーに関しては触れてはいけないというお達しがある以上、聞きたくても聞けない・・・。
某調教師に話をすると、ダービー以来トレセンで元気が無いんだよ・・・。いつもの明るいキャラが別人でね。だから今日は思いっきりバカ騒ぎすればいいんだ・・・。某調教師も複雑な心中を話してくれた。そういうことなら、私はお酒は飲めないのでジュースとウーロン茶を飲んでばか騒ぎするしかないなと思った。その場は大いに盛り上がり、田中勝春騎手に元気を与えたと思ったが実際はわからなかった。2007年ヴィクトリーで皐月賞を勝ち久々に中央G1を勝った時には直ぐに祝勝会が行われた。4年遅れの祝勝会だった。