前回に続き、指名してはいけないディープインパクト産駒の真っ先に思いつく傾向2点「小柄な牡馬」ともう1点の「母父サドラーズウェルズ系」だが、ディープインパクト×サドラーズウェルズの重賞勝ち馬はタッチングスピーチ1頭だけで、サンデー系全体のGⅠホースもサンデーサイレンス産駒のヘヴンリーロマンス、スペシャルウィーク産駒のシーザリオ、ネオユニヴァース産駒のアンライバルド3頭しかおらず、挙げた馬に牝馬が多い点も気になる。
サンデーサイレンス時代から母父サドラーズウェルズと相性が良いとは言い難く、そもそもサンデー系云々以前にサドラーズウェルズが日本の芝への適性が低いということだと思うが、近年サドラーズウェルズの血が遠く薄くなるに連れその傾向も変わりつつあるようだ。
母父父父と大分サドラーズウェルズの血は遠くなるがシンハライトは一応母父サドラーズウェルズ系だし、母父ガリレオのヴァンキッシュランなんかもいる。トーセンラー・スピルバーグ兄弟やディーマジェスティのように母母父サドラーズウェルズにGⅠホースは多く、母父ミスプロ系などの母母父サドラーズウェルズはむしろプラスと考えてもいいのかもしれない。
しかし母父ということでは広く言えばサドラーズウェルズ系と同じノーザンダンサー系のストームバード系・ストームキャット系やヴァイスリージェント系・デピュティミニスター系のようにニックスがあるとは考えないのが活躍馬の数からして自然だろう。
今年の注目馬タッチングスピーチの下であるムーヴザワールドや母父父となるがフォイヤーヴェルクの下などが母父サドラーズウェルズの壁に挑むことになるが、前述のとおり全く例がないわけではないとは言え相性的・確率的には割り引いて考えたい。