ミッキークイーン勝利の秘訣は"過保護"な育ち?

池江厩舎所属のミッキークイーン(牝3)は今年の5月に開催されたオークス(G1)を優勝し、見事に樫の女王に輝いた。

彼女の今後のレースが気になるが、詳しい秋のローテーションが先週明らかになった。次走は阪神で開催されるローズS(9/20、G2)に出走することが発表された。ローズSと言えば秋華賞(10/18、G1)のステップレースとして非常に有名なレースである。秋華賞を大目標に着々と準備を進めてきているということか。

ミッキークイーンのローテーションに関してだが、陣営は過保護と言えるほど彼女のローテーションに慎重である。

昨年12月にデビューし、デビュー2戦で実力があるとわかると3戦目にしてデイリー杯クイーンC(2/14、G3)に出走し、さっそく初の重賞に挑戦した。初の重賞戦は優勝したキャットコインと差のない2着に健闘して終わった。

クイーンCで芝のマイルに挑戦させると十分に間隔を空けて次は忘れな草賞(4/12、OP)に出走した。距離をマイルから2000mに延長してきた。ここでは直線で伸びのある末脚でレースを制した。まだまだ伸びそうな気配は十分にあった。

そして5月には2400mのオークス(5/24、G1)に挑戦し、あのルージュバックやレッツゴードンキを捻じ伏せての完勝だった。距離延長がプラスに働いたのもあるが、池江厩舎の組んだ無理をさせないローテーションと適切なレース選択が成果に結びついたのだろう。今回もローズSから秋華賞という王道のローテーションで秋華賞制覇を狙う。

G1戦線の常連である池江厩舎だが、実はミッキークイーンがオークスを勝った際、牝馬の重賞勝ちは7年前のチューリップ賞(エアパスカル)以来だった。数多くのG1馬を出している池江厩舎だが、実は牝馬に関しては苦戦している。そんな背景もあって彼女の管理にはよりいっそう慎重になっているのかもしれない。きっとそれは娘を優しく見守る父親が持つ間隔に近いのかもしれない。

愛くるしい娘を子に持つ世の中のパパさんは、この秋ミッキークイーンを実の娘だと思って応援してみてはいかがだろうか。