2016年BCクラシック、17年ドバイWCなどG1・4勝を挙げ、世界最高獲得賞金馬として知られるアロゲート(牡7)が、病気のため亡くなったことが明らかになった。2日、同馬をけい養するジュドモントファームが公式ホームページで発表した。先週から原因不明の体調不良となり、回復の見込みがたたないことから2日朝に安楽死の処置がされたという。
アロゲートは2016年にロスアラミトス競馬場の未勝利戦でデビュー。同年のトラヴァーズS(G1)を重賞初挑戦にして13馬身半差のトラックレコードで制し、G1初制覇を達成。続くBCクラシック(G1)では当時世界1位のレーティングを獲得していたカリフォルニアクロームを下して快勝。同年のエクリプス賞最優秀3歳牡馬に加え、ロンジンワールドベストホースランキング1位となった。
2017年には第1回のペガサスWC(G1)をトラックレコードで制し、日本からアウォーディー、ゴールドドリームなどが参戦したドバイWC(G1)も優勝した。この勝利によってテイエムオペラオーの獲得賞金を抜き、当時の世界最高賞金獲得馬となった。
しかしその後はサンディエゴハンデキャップ(G2)4着、パシフィッククラシックS(G1)2着と勝ちきれない競馬が続く。同年11月に行われたブリーダーズカップ・クラシックに連覇をかけて挑んだが、後方追走から直線で大外から懸命に追い上げるも伸び切れず5着に終わり、その後現役を引退した。引退後はジュドモントファームで種牡馬入りし、3世代の種付けを行っていた矢先の死となった。
ジュドモントファームのCEOであるダグラス・アースキン・クラム氏は「ジャドモンテのすべての人、特に、アロゲートを毎日世話し、彼と非常に親密な関係を築いていたスタリオンマネージャーのスティーブドットジーやジョルジ・チャバリアにとっては非常に辛いだろう。アロゲートは現在3世代の種付けを行っていて、現1歳世代が初年度産駒となる。彼の身体的および精神的特徴は子にも強く伝わっていくことだろう。」とコメントした。