今年はダノンキングリー、ダノンプレミアム、ダノンスマッシュの3頭のダノンが安田記念に参戦。使い分けされることが多かったダノン軍団だが、ここ安田記念には一気に3頭出しと本気モード。
仲間を勝たせるためのペースメーカー、通称“ラビット”を担うのは前走のスプリングCを逃げ切って快勝したダノンスマッシュか。同系にセイウンコウセイがいるが、近走は番手からの競馬が板についてきており、前走スプリングCもダノンスマッシュがハナをきっている。競ってこなければペースの主導権を握れる可能性は高い。
位置関係的には、中団前目あたりにダノンキングリー、その後ろにダノンプレミアムという感じだろうか。ダノンスマッシュのマイル適性については疑問が残るところで、ここは後続のダノン2頭向きのペースを作ることに徹するのが得策か。
京王杯スプリングCでは前3Fを35.2秒、後ろ3Fは33.1秒というペースで逃げて快勝したダノンスマッシュ。前走のような展開は他の2頭にとっても良いはず。アーモンドアイよりはなるべく前の位置で競馬を進めたいところだが、いずれも内枠に入れたことでそれもしやすくなってのではないだろうか。
今週末の東京は雨の予報が出ており、高速馬場に特化した馬が凡走する可能性も出てきている。ダノンキングリーについてはあまりプラスとは言えないが、渋った馬場でもやれるダノンプレミアムは心強い。アーモンドアイより前の位置取りで馬場も渋っていれば、最強の牝馬の末脚も届くことはないかもしれない。
欧州競馬のような連携プレーは国内ではあまり良い顔はされないが、そんな手を使ってもいいくらい今年の安田記念は強敵が揃っている。前哨戦では強い競馬をするダノン軍団だが、G1では勝てない競馬が続いている。そんな評価を覆すような走りを、3頭には期待したい。