7日に行われた安田記念で、単勝オッズ1.3倍と断然の1番人気に推されたアーモンドアイ(牝5、国枝栄厩舎)は2馬身半差の2着に敗れ、芝G1レース最多となる8冠達成はならなかった。
気になるのがその敗因だが、「スタートの遅れ」「馬場」「ローテーション」など候補は複数ありそうだ。
レースは少し立ち遅れる形でスタートしたが、その後は上手く中団の位置を確保し、リカバリーできていた。ただ、高速馬場で圧倒的なパフォーマンスを披露してきた同馬にとって、緩い馬場は合わなかった可能性が高い。
良馬場を馬なりで楽に4番手から競馬を進めたヴィクトリアマイルとは違い、緩い馬場でマークも厳しく、ペルシアンナイトに蓋をされる形でプレッシャーも受けながらの競馬ではやはり勝手が違ったか。
また、初の中2週というローテーションもレース前から不安要素の一つとして囁かれていた。スタートの出遅れは昨年以上の不利ではなかったが、走り難い馬場とローテーションが想定以上に響いて2馬身半という差に繋がった可能性はありそうだ。
マイルが舞台であったという影響も大きくありそうだが、そんな中で勝ち馬のグランアレグリアは最高の競馬を見せ、自身のスピード能力がアーモンドアイの末脚を上回る形となった。とにかくグランアレグリアが強い競馬をしたのも事実で、アーモンドアイがまともに走っていれば勝てたとも言い難い。
いずれにせよ、決定的な敗因と呼べるものはなく、今後については今回と似たような条件になる場合は割り引く必要性も考慮して予想していきたいところだ。アーモンドアイは今後は休養し、秋も短距離路線を歩む予定となっている。