門別ダート2000mにて行われる牝馬限定重賞であるブリーダーズゴールドカップ。昨年はチャンピオンズカップを制したサンビスタとアムールブリエが最後の直線において激しい叩き合いを見せ、夏の熱さを吹き飛ばすようなレースであった。そして、それから1年が経過。しかし、女王サンビスタの引退で新女王の座をモノにした馬は出てきていない。もちろん、昨年の覇者であるアムールブリエも有力であるが、牡馬相手の平安Sと帝王賞ではそれぞれ8, 11着に敗れており、絶対的とは言えないだろう。したがって、今回は出走する10頭の中で中央勢5頭にピックアップし、今後のJBCに向けての新女王探しの観点から各馬の実力を丁寧に見ていきたいと考えている。ぜひ、読者の方には前日予想の参考にして頂ければと考えている。
まず、今回有力馬として挙げられている馬は以下の3頭であろう。①アムールブリエ(浜中騎手)と②タイニーダンサー(桑村真騎手)、③ビービーバーレル(武豊騎手)である。
1頭目の①アムールブリエは先ほど取り上げたように、ここ2走はサッパリの競馬で正直言って牡馬相手には若干力不足感のあるレースであった。しかし、3走前の牝馬限定重賞であるエンプレス杯で勝利。また、5走前の名古屋GPではG1馬であるニホンピロアワーズを破っており、2000m以上の牝馬限定戦であれば負けられない一戦となりそうだ。次の②タイニーダンサーは前走の古馬が混じった初レースでホワイトフーガに大敗の3着。しかし、関東オークスで圧勝しているように血統以上に距離適性に不安がないため、門別デビューの馬としてこの舞台はベスト条件と言えるだろう。また、この馬をよく知る桑村真騎手への乗り替わりもプラスである。そして最後の③ビービーバーレルは前走の大沼Sで初ダートながら2着に健闘。斤量50キロのハンデに恵まれた部分もあったが、スンナリと先行できれば渋といタイプである。
各馬の長所を取り上げたが、やはり上記の中において力で一枚抜ける存在と言えば①アムールブリエだろう。昨年、後のG1馬とホワイトフーガを破った舞台で斤量57キロも昨年と変わらない。また、輸送面や体調面、枠順や展開にも不安がないことを考えれば、ここは負けられないだろう。軸としては最適で、他馬を蹴散らし場合によっては圧勝の可能性も否めない。
アムールブリエに応戦する馬は?!この馬に注目だ!
しかし、今回①アムールブリエに待ったをかけそうな馬が1頭いる。それは、④ノットフォーマル(勝浦騎手)である。正直言って、2000mの距離に不安を覚える馬であるが、父ヴァーミリアンに似た好馬体で芝よりもダートの方が合っているタイプである。一度ダートを試した2歳時のエーデルワイス賞は1200mのテンのスピードに付いていけず大敗したが、2000mであればゆったりと先行できるはず。さらに外枠も抜群に良い条件で、雨が降って時計が早くなるようであれば一発あっても不思議ではない。ぜひ、覚えておいて頂きたい穴馬の1頭である。
以上、中央勢を中心にピックアップして、順に追って解説した。やはり今年も地方勢は厳しい戦いが強いられそうで、ジュエルクイーンでも5着の掲示板が限界であろう。また、先ほど取り上げることが出来なかったティンバレスもOPではやや荷が重い印象を受ける。ゆえに、アムールブリエ中心の競馬が予想され、堅い決着が見込まれる。ぜひ、読者の方は上記で取り上げたアムールブリエはもちろんのこと、穴馬ノットフォーマルを必ず押さえていただき、点数を絞った上で三連単にて馬券をゲットして頂ければと考えている。