サマーマイルシリーズ第2戦目である関屋記念。第一戦目の中京記念はガリバルディが制覇したが、そのガリバルディの登録はなかった。しかし、2着のピークトラムと3着のケントオーが出走を予定しており、今後のポイント争いも気になるところである。また、昨年は12頭立てとやや少なめの頭数となったが、今年はフルゲート18頭。さらに、重賞ウィナーや安田記念からの出走馬も多く、夏の重賞の中では非常にレベルの高い戦いとなりそうだ。そこで今回は、前走で転機を迎えたクラリティスカイの買える理由を取り上げながら、今年の関屋記念のポイントを幾つか紹介したいと考えている。そして、もちろん最後には人気上位馬の評価についても触れていきたいと思っている。ぜひ、読者の方も下記の事項に注目した上で、前日予想や当日の馬券購入にお役立て頂ければと考えている。
まず、筆者が注目している馬は上記でも紹介したように、①クラリティスカイ(田辺騎手)である。前走はプロキオンSで果敢に初ダートを試すも13着に敗れ、なんとダービートレーナーの友道厩舎から斎藤誠厩舎へ転厩で今回のレースを迎える。ただ、言わずもがな昨年のNHKマイルCの覇者であり、その後の内容はイマイチと言えどもG1馬である。正直このタイミングでの転厩は驚くべきことと言えるだろう。
さて、ここからは関屋記念の的中ポイントと絡ませながら、①クラリティスカイの買える理由を3点挙げて順に追って解説していきたい。その3点とは、「先行力」・「新潟コース」・「田辺騎手への乗り替わり」である。まずは1点目の「先行力」について解説したい。これは2点目にも通ずる部分があるが、新潟外回りコースは非常に直線が長く瞬発力が求められる舞台である。しかし、意外にもスローペースに落ち着きやすい為、逃げ馬や2, 3番手の馬が粘り切る競馬が多いのである。現に、昨年のレッドアリオンは逃げ切りで、先週で言えばヨイミヤが圧勝で逃げ切るなど先行馬にプレッシャーが掛からないレースが多い。したがって、今回の逃げ馬不在のメンバー構成こそ格好のチャンスで、強引にハナを切れればそのまま残る可能性は十分にありうるだろう。そこで、心強いのが3点目の「田辺騎手への乗り替わり」である。記憶にも新しいが、6月の安田記念にてロゴタイプでハナを切ってモーリスを撃破。そのような思い切った騎乗を出来る騎手こそ、低迷を続ける同馬にとっては必要なのである。
上位人気馬の取捨選択は?!波乱はあるのか。
やはり、他の馬で気になると言えばロサギガンティアであろう。1400mが得意な馬にとって、秋始動のスワンS→マイルCS→阪神Cが王道ローテーションと言える。しかし、暑い夏の時期に一戦を消化するということは、具合が良い証拠である。休み明けでも要注意の1頭であるはずだ。また、昨年の覇者レッドアリオンや中京記念で波乱を演出したピークトラムやケントオー、マイル路線が良さそうなラングレーも気になる存在。特に、ラングレーに関しては2月のOP特別を勝利し、5月の都大路Sでガリバルディに先着している。ゆえに、夏の重賞であれば怖い存在だけに、注目したい1頭だ。
以上、クラリティスカイや人気上位馬などに焦点を当てて、関屋記念の的中に必要な要素を取り上げた。やはり、長い直線と言えども、重賞レベルのメンバーだと最後方から大外一気は厳しい。したがって、上記で取り上げた先行力は力がやや足りない馬にとって必須事項で、別定戦である以上は基本的に実力馬優勢である。しかし、クラリティスカイは前走のダート大敗と転厩で人気を大きく落とす可能性が非常に高い。ゆえに今回こそ真の狙い目になりそうで、枠順問わずハナを切れれば波乱の立役者となるはずだ。ぜひ読者の方にはもちろん人気馬の取捨選択も見極めた上で、穴の1頭としてクラリティスカイを頭の片隅に入れておいていただきたい。