女帝エネイブルの出走だけでも十分見応えのある一戦となりそうだが、今年のエクリプスSは世界的な豪華メンバーが揃った。
コロネーションCを逃げ切ったガイヤース、プリンスオブウェールSで3馬身以上の差をつけて快勝したロードノース、そのプリンスオブウェールSで1馬人気に推されて4着だったジャパンなど、欧州G1の最前線で活躍するトップホースたちが集まった。G1勝ち馬は9頭にも及び、ハイレベルなレースが予想される。
日本からは海外を主戦場に移したディアドラが参戦。前走はサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたモハメドユスフナギモーターズCで2着、香港ヴァーズで4着、英チャンピオンSでは3着と海外でも十分な活躍を見せているが、今回のメンバーでは伏兵的な存在となりそうだ。
エネイブルの能力の高さは言わずもがなだが、休み明けという点で他の馬にも付け入る余地はありそうだ。エネイブルも今年で6歳、去年は僅差勝ちもあり、そろそろ衰えが出てきてもおかしくないだろう。
勢いなら6月5日のコロネーションCを勝ったガイヤースが前走の快勝で弾みが付いていると言えよう。淀みのないペースで逃げ、これを休み明けのエネイブルが捉えきれずに先着を許すというケースは考えられなくない。コロネーションCはコースレコードで勝ち時計も速く、馬場が乾いていればガイヤースにとっては追い風となる。
サンダウン競馬場があるイギリスのサリー州イーシャーは前日の土曜日が雨の予報となっているので当日の馬場次第というところもあるが、当日の馬場が「Good(稍重)」以上なら問題は無いだろう。逆に「Yielding(重)」や「Soft(不良)」なら、エネイブルにとってアドバンテージとなりそうだ。当日の馬場はサンダウン競馬場の公式サイトや公式ツイッター、もしくは当日に放送されるグリーンチャンネルの中継などを見ながらチェックしたい。