JRAは5日、令和3年度の調教師及び騎手免許試験要項について発表した。
外国騎手の短期免許獲得の条件は、所属国でのリーディング上位者、凱旋門賞やブリーダーズCなど指定外国競走で2勝以上、JRA・G1を2勝以上の3つの条件のうちの一つを満たす必要があり、相変わらず厳しい条件が設けられている。
しかし、中央競馬で外国の女性騎手がより活躍できる環境を整えることを目的として、新たな条件が加わることになった点は海外の女性騎手にとっては嬉しいニュースだ。同時期に5人までという短期免許制度の枠組みに変更はないが、「仏国の女性騎手は本拠地において過去2シーズンのうちいずれかで女性リーディング1位」という項目があり、海外の女性トップジョッキーに対する免許取得が事実上緩和されたかたちとなった。女性騎手限定の成績要件は以下の通り。
■新設された成績要件
1.米国、カナダの女性騎手は北米地区を本拠とし、過去2シーズンのうちのいずれかで女性騎手における北米賞金リーディング1位。ただし、当該シーズンの成績が10勝以上、かつ、北米賞金リーディング50位以内の場合に限る。
2.英国、仏国、愛国、香港、独国、新国の女性騎手はその本拠地で過去2シーズンのうちのいずれかで女性騎手におけるリーディング1位。ただし、当該シーズンの成績が10勝以上、かつ、英国、仏国にあってはリーディング50位以内、愛国にあってはリーディング30位以内、香港、独国、新国にあってはリーディング10位以内の場合に限る。
3.オーストラリアの女性騎手はニューサウスウェールズ州またはヴィクトリア州のメトロポリタン競馬において過去2シーズンのうちのいずれかで女性騎手リーディング1位。ただし、当該シーズンの当該メトロポリタン競馬における成績が10勝以上、かつ、リーディング30位以内の場合に限る。
4.当該年または過去2年でインターナショナル・カタロギング・スタンダーズのパート1に定めるG1競走に優勝した女性騎手。
今年短期免許で来日し、日本で爆発的な人気となったミカエル・ミシェル騎手は一昨年のフランスで72勝を挙げ、女性騎手のリーディング1位に輝いている。男性を含めたリーディングで12位のため、今回新設された成績要件をクリアしている。