例年レベルの高い馬が集まるスーパーG2「札幌記念」がいよいよ開催されます。夏場の重賞でありながら実績馬の参戦が多いことから“スーパーG2”の異名を持つ人気のレースで、G1昇格を叫ぶファンや関係者も少なくありません。今年はどんなメンバーが集結したのか。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしてみましたので、各馬を考察してみたいと思います。

ラッキーライラック（牝5、松永幹夫厩舎）

今年の大阪杯を制し、G1・2勝目を果たしたラッキーライラック。北海道は初となりますが、洋芝のシャティン競馬場で行われた香港ヴァーズで2着に好走している実績があり、父オルフェーヴルの凱旋門賞やフォワ賞での好走実績を見る限り洋芝はこなせそうな気配はあります。前走の宝塚記念では勝ち馬クロノジェネシスから10馬身以上も離された6着でしたが、メンバーの格が大幅に下がるここは上位必至。馬場の適性云々言う前に、能力の高さを考えればここは圧勝しなくてはならない一戦とも言えるでしょう。鞍上は近3戦で手綱を握っているM.デムーロ騎手が引き続き騎乗予定。秋の大舞台へ弾みを付けるためにも、休み明けとはいえぶざまな姿はしたくないところでしょう。

ノームコア（牝5、萩原清厩舎）

昨年ヴィクトリアマイルを制し、G1初制覇を果たしたノームコア。以降は香港マイルで4着、連覇を狙った今年のヴィクトリアマイルで3着、前走の安田記念で4着とマイルG1戦線で活躍しているハービンジャー産駒の5歳馬です。2000mは3歳時にG3紫苑Sを勝っており、血統的にも十分こなせそうな気配があります。G1・2勝目にはなかなか届きませんが、ヴィクトリアマイルではアーモンドアイ、安田記念ではグランアレグリアに負けており、相手が強すぎた感も否めません。今回のメンバーならようやく勝ちきれるのではないでしょうか。

マカヒキ（牡7、友道康夫厩舎）

言わずとしれた2016年のダービー馬、マカヒキ。ダービー後にフランス遠征し、現地のニエル賞を制して凱旋門賞でも期待度は高い1頭でしたが、凱旋門賞は14着に大敗。ニエル賞以降勝ち星を挙げることが出来ておらず、長らく勝利から遠ざかっています。札幌記念は2018年にC.ルメール騎手とのコンビで2着に好走しており、2年ぶりに北海道の地へ戻ってきます。ピークは過ぎた感もありますが、世代の頂点を極めたダービー馬ということでまだ復活に期待するファンも少なくないでしょう。G1は苦戦していますが、Ｇ2は【2-1-2-1】と安定しており、今回の札幌記念はマカヒキにとって好走出来る数少ないチャンスになりそうです。