3年前の2013年は1着ハープスター、2着イスラボニータだったことからもわかるようにこれまで数々のクラシック上位馬を出してきた新潟2歳ステークス。新潟の長い直線を走り切って1600mの距離で結果を出すと言うのは、実力がないと難しいことなのでしょう。
今年もそんな2歳世代のクラシックで活躍しそうな多くの素質馬が出走してきました。その中で、一番注目しているのが、出走馬16頭中唯一の未勝利馬マテラフィールドです。
マテラフィールドは、新馬戦中京の2000mで6番人気で3着の後、新潟1800mの未勝利戦で2番人気で2着に終わっています。例年なら未勝利では出走できないこのレースに出走できたという運の良さがありますし、出走馬中、唯一2000mのレースを経験しています。新潟の1600mの条件は、直線が平坦とは言え、直線は日本一の659mもあるのですから、スタミナは必須条件と言えます。それだけに、1勝馬、新馬戦を勝った実力馬と比較した場合、1600mより短い距離、ましてや新潟競馬場以外で勝利した馬よりも、新潟1800mで2着の実績があって2000mでも3着と好走したマテラフィールドの方がより適性があると言えるのです。
さらにこの馬のお父さんはステイゴールドです。まだ新潟2歳ステークスで勝った産駒はいないもののステイゴールド産駒は新潟競馬を大の得意にしています。新潟2歳ステークスでその素質が垣間見えることも十分あるでしょう。
そしてマテラフィールドに乗る松若風馬騎手は、関西若手のホープと言える存在なのですが、新潟競馬を得意としていて、これまで(2016/8/25現在)新潟競馬の芝を65戦して10勝2着6回3着4回で勝率が15.4%、連帯率24.6%、3着内率30.8%の好成績を収めています。この成績は、今回の新潟2歳ステークスに騎乗する騎手の中では、福永騎手の次にいいのです。しかも3位の騎手をかなりリードしてのものですので、実は新潟の申し子でもあったりするのです。
騎手と産駒、人馬ともに新潟を得意としている松若風馬騎手とマテラフィールドが新潟2歳ステークスで初勝利が重賞制覇という離れ業をやってのける可能性はかなりあると思います。